最強の癸【鬼滅の刃】

知り合い ページ34

カタッ

ん？

鬼が一体

変だな

聞いた事のある音

嗅いだ事のある匂い

見た事のある姿

もしかして...

｢お父様...？｣

｢！月お前､鬼殺隊になったのか｣

何で生きてるの？

食べられたんじゃなかったの...？

｢驚いてるようだね｡俺は死んでない｡こうして生きている｡にしても姉妹揃って鬼殺隊に...鬼になればいい事ばっかりなのに｣

えっ...

姉妹揃って鬼殺隊に

ってことはお姉ちゃんも鬼殺隊だったの？

だから時々家にいなかったんだ

それよりも､なんでお父様が...

嘘､でしょ...

確かに僕はお父様が食べられる所を実際に見たわけではないけど...

はぁ

｢失望したよ｣

｢ん？なんだ？月｣

｢だから､失望したって言ったの｡耳悪くなった？もう貴方はお父様ではないよ｡あの時のお父様はいなくなってしまった...｣

｢何を言っている月｡さぁ､お前も鬼になろう｡お前ならあの方に気に入ってもらえる｣

がっかりしたよ

じゃあねお父様

ありがとうお父様

涙をこらえ刀に手をかける

｢いくらお父様でも手加減はしない｣

｢おお､やる気か？｣

｢氷の呼吸

漆ノ型 鏡花水月｣

｢(な､んだ...)｣

｢氷の呼吸

肆ノ型 氷吐息｣

｢(い､つの間に！)｣

｢氷の呼吸

捌ノ型 雪解｣

｢(低い！)｣

さようなら､お父様

｢な､なんなんだよ！娘の分際で！俺なら本気を出せたなら！...｣

あぁ､醜い

お父様もここまで醜いなんて

お父様が塵になって消える

途端に力が抜けた

僕はその場に倒れ込んで

今までためていた涙を全て流した

｢うわぁぁぁぁ！｣

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