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「ありがとうございましたー…」
不安になりながら、
引越しのトラックを見送る。
・
『今日からホームシェアする、
石井さん一家だ。』
・
『…え、なんで。』
『お母さん同士、お父さん同士で
会社が同じでね?
もうすっごく気があっちゃって!!』
『そうそう、昔からの友人みたいにね!』
『で、父さん達もそれを知って、』
『いっそう一緒に暮らすか!ってことに。』
『えぇ…』
『嫌?』
・
あんな子犬のような目で見つめられては、
断ろうにも断れない。
…うちの親がこんな軽い人だったとは、
知らなかった。
「…じゃ、
Aと龍我君は
自分の部屋づくりを頑張ってね、
私たちでリビングは頑張るから。」
「わかった。」
「…」
無言で階段を登って
自室に行ってしまう石井くん。
「あ、あの、」
…一緒に暮らすんだもん、
仲良くしないとだよね。
「あー…
…AAです、
一応同じ中学だったんだけど…
…喋るのは初めてだよね、」
石井龍我くんとは
ほぼ喋ったことがない。
クラスも違ったし、人数も多かったから、
私のことを知ってるかさえわからない。
私は石井くんの名前を
テストの順位が
いつも1桁だから知っていたんだけど。
「…ああ、そうだな。
石井龍我。
…お互い自由気ままな親持って大変だな。」
「…そう、だね、」
…意外と喋りやすいかもしれない。
「仲良くしてね!」
嬉しくなって、笑いかけた。
「…こちらこそ、」
少し顔が赤くなっていたのには、
気がつかなかった。
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腹減ったー - ホームシェアをテーマにした作品とても面白かったです。ミナさんこれからも頑張ってください (2019年10月23日 11時) (レス) id: cb76a0c0de (このIDを非表示/違反報告)
ジミン - みんなありがとーー (2019年10月21日 14時) (レス) id: cb76a0c0de (このIDを非表示/違反報告)
なつみかん - 好きな人とほぼ同じとっても過言ではない位同じ 頑張って書いてください (2019年8月25日 0時) (レス) id: 3cd1fc8aa8 (このIDを非表示/違反報告)
のしうめ - すっごく面白いです!今更新されたら即見てます!これからも頑張って下さい(*^O^*) (2019年6月28日 20時) (レス) id: 67a4a46f23 (このIDを非表示/違反報告)
ねこ - すごく好きな人と性格が似てて、キュンキュンします!これからも頑張ってください! (2019年5月7日 23時) (レス) id: d618b6db57 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:ミナ | 作成日時:2019年4月29日 19時