捨て犬と先輩 4【HQ】

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言っていると思い込んでたから正直びっくりした







………言えばいいのに





普通あんなこと聞いたら言うに決まってる…







岩｢何も言ってないけど、なんかついてきた｣







そう言って花巻さんの方を向く岩泉さん






するとニヤリと笑っていた








岩｢……何があったのか知らないけどよ、何となくわかる｣







……………………





岩泉さんが言っているのは…及川の事だろうか







花｢試合に負けたってのもあるけど、超機嫌悪かったからね〜｣







花巻さんも誰かを指したようにそう呟いた







…………………。







"離せって…"



"今は話したくない"






………………






痛い







岩｢…明日、来るなら話をしたい｣







静かな空気の中、岩泉さんの声が大きく響いた






……岩泉さんに、隠すことはもうない







許婚がいる事も彼の耳には入っている







花｢俺も入れてね｣






…花巻さんは……分かんないけどいいや






もうなんでもいい…








どうしたらいいのか分からない







花｢まあ、知り合いが2チームにいるって大変だよなー｣







空気を変えるように、花巻さんが体を伸ばしながらそう言った







すると隣の岩泉さんが軽く息を吐いた







岩｢やっぱりそうだったのか｣






……え





何か知ってるような言い方……







花｢ビックリだよな、牛若と知り合いなんて｣






花巻さんが言ったのかな…？





なんて考えていると予想もしていなかった言葉が岩泉さんの口から出てきた








岩｢前に駅で一緒にいるのを見た




後からよくよく考えたらお前なのかな、と｣








…………………？







………駅？







"思っていた通りだ"







ずっと突っかかってた






"元々あっちを応援しに来てた"







私と牛島さんが知り合いというのは言ったことがなかった





なのに何か知ってるような言い方だった








………もしかして……






花｢…あ、あれAちゃんだったの？｣






花巻さんはなにか思い出したようにそう言った







岩｢…同じ制服の奴と牛若と抱き合ってた｣









…………………っ





…抱き合ってた……？








今までの記憶を思い出すと、駅での出来事や色んな時間が蘇ってくる







牛島さんに抱き締められたのは、あの時だ







アイツに襲われ、今までで一番怖くて仕方なかった時。

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