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『…お話をしたいので離してもらってもいいですか』






岩「…もう大丈夫だろ」







付き人がそう言うと白布さんは腕の力を緩めて肩を押した







体は離れたけどまた手を握ってきた







付き人はその手を見てから私の方を見た







…………わかってる…





…でも今は……







『…電車…河原…でしたっけ』






付き人の言うことは大体あっている




私はまた頷いた







「…あの人……私の名前を…」








そう言うと付き人は少し驚いたように目を見開いていた







白「…そもそも痴漢って……」






白布さんがそう言うと岩泉さんも何か言って頷いていた






そんな様子を見て、付き人が大きく息を吸った








『…私も詳しくは分からないのですが…

…A様は過去に電車で痴漢に遭い、牛島様に助けて頂いたようなのです』







すると白布さんは何か納得したように軽く頷いていた







『……あと河原でも現れ、及川様にも助けて頂いた…と。』






…………






その名前を聞いて少し胸が痛んだ








『…申し訳ありません




付き人である私の責任です。お二方にもご迷惑を…』








付き人はそう言って深く頭を下げた







「…違「すみません、俺が勝手に帰らせようとしたので俺が悪いです」








自分を追い込む付き人を止めようとすると、隣にいた白布さんが私の言葉を遮った








………誰のせいでもないのに






そう言われて付き人も申し訳なさそうに少し困っていた








そして付き人の真っ直ぐな目が私を捉えた








『…お迎えを呼ばせていただきます』







……………え…






すると付き人の視線が私の手に移り、自分の手を差し出してきた








『…申し訳ありません



こんな事を言うのは失礼だとわかっておりますが、ハッキリと言わせていただきます






…A様の手をお離し下さい



後のケアは私の方で…』








………付き人の雰囲気が少し違う





そんな姿でさえ、申し訳なく感じた



一番振り回しているのは彼なのかもしれない







白布さんの方を見るといつもと変わらない冷めたような目で付き人を見ていた







『…ありがとうございます』







…このやり取りも、許婚がいなかったらきっと無い






…これが付き人の仕事。








白布さんにお礼を言うと、また私に体を向けた

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PUPU(プロフ) - こんこんさん» ありがとうございます(´;ω;`)期待に応えられるよう頑張ります!!! (2019年4月11日 8時) (レス) id: 1af456bb3b (このIDを非表示/違反報告)
こんこん - こんばんは、PUPUさん!初コメ失礼いたします!この作品、とても面白いです!夢主ちゃんに波乱の展開が…!?もう、すっごく楽しみに待ってます!頑張ってください!! (2019年4月10日 23時) (レス) id: e238538397 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:PUPU | 作成日時:2019年3月30日 15時

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