あなたと 5 【HQ】 (ページ7)

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お風呂に入ってる時の出来事

烏｢深い傷はしばらく痕が残りそうだけど、浅いものはだんだん消えてきたな｣

烏養さんは私の体を洗いながらそう言った

背中はどんなものか分からないけど、そう言われてみれば腕とかも少し痕が減ってきたような気がする

打たれた跡は少し変色してきてるけど、きっと治ってる証拠だろう

烏｢殴られた痣も色が変わってきてるからそのうち良くなる｣

烏養さんもそう言ってくれた

だんだんと、私の体から兄さんの痕が消えていく

少しだけ解放されてるような気がした

烏｢流すぞー｣

｢お願いします｣

こんな事までして貰ってるって事は夕には内緒

うるさそうだから。

.

滝｢急げ！｣

そう言われて私は滝ノ上さんの首元に掴まった

滝ノ上さんは優しく私を持ち上げて奥の部屋に連れていった

後からガヤガヤした声がお店から聞こえてくる

その中にはうるさい夕の声も。

西｢なんでついてくるんすか！！！…った！！！｣

きっと烏養さんに叩かれたんだろうな

想像したら少し笑ってしまった

もう遅くて奥には私しかいないからこそ響いて聞こえるお店の声

『いつも西谷急いでるから…ねぇ？』

『旭が言い出しっぺだよ』

『ちょ！スガ！！何言ってんだよ！お前だろ…』

大きく胸が鳴り、鼓動が少し早くなるのを感じた

…………………

複雑な、でも少し懐かしいような感情が湧き上がって苦しかった

私に向けてくれた笑顔

『先輩達、なんであんなに急いでたんですか？』

日向の声が聞こえる

…スガ………

…旭………

お店にいるのはバレー部…なんだ。

"俺は鈴谷と仲良くしたい"

"受け入れちゃダメだ"

少しずつ蘇ってきて胸が苦しい

いろんな人に頼りすぎてたからこうなる…

もうひとり浮かんでる人物に私はまた胸が苦しくなった

きっと彼の声は聞こえない

夕みたいに大声で喋る人じゃないから

"鈴谷さん"

苦しい…

滝｢やっぱりバレー部と関わりあったの？｣

いつの間にかお店の方からこっちに来ていた滝上さんが目の前に立って、豚まんを差し出していた

気まずそうに微笑んでいた