あなたと 5 【HQ】

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まだ学校には行けそうに無く、家にいる








母さんは仕事




…








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｢私は大丈夫だから。





母さん、仕事も置いてこっちに来たんでしょ？｣








母さんは難しそうに顔を顰めた







大事な人も奪って仕事まで無くなるのは嫌だよ








｢大丈夫｣








母さんはあまり納得いってなかったけど、なんとか説得させてまた海外へ飛び立った








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1人で過ごすのは久々で、思っていた以上に心細く寂しい









"Aちゃんは、何部だった？"



"怪我治ってきたね〜あと少し！"







"おはよう、ってすごい寝癖だな"



"店頼むな"








…………………





今考えると、本当に恵まれた環境だった







…楽しかったなぁ








何気なく相手をしてくれる滝ノ上さん






面倒見がいい烏養さん








今、それは無くただ静まり返っているだけ








動くと服が擦れ、その音だけが響く









家なのは変わりないのに。









………あぁ…







そっか…









"A！"



"ご飯は俺が作るから座ってて…



…ん〜、じゃあ一緒に作ろっか！"





"A、ここ座って！"



"これあげる！つけて！"









"A、大好きだよ"









…………………そっか…








家では1人じゃなかったもんね……









"初めまして…っていきなり2人なんて困るよね…


…ったく、父さんってば人任せなんだから…"









静かすぎて、静かじゃなかった家の時の事が頭に浮かぶ









"名前は何ていうの？






…へぇ！可愛い名前だね"








初めて会った、




家族になった時の事までもが頭に蘇った









ひたすら苦しい








気付けば涙まで出ていた









"兄さん"





"ん？どうした？"









すぐに駆けつけて返事をしてくれた









｢…兄さん……っ｣









呟いても、声が響くだけで何も返ってこない









ボロボロ涙が零れ落ちる







やっぱり私は兄さんが大好きだ









こんな事を考えてしまうのは、1人の時の感覚を忘れていたから









"A、大丈夫だよ"









いつもそうやって寄り添ってくれた








やっぱり私が______________









………！







誰かに体を強く抱き締められ、それはとても暖かく感じた









………





西｢何で泣いてる…｣






……







学校から帰ってきた夕だった

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