355 ページ9
『えぇ!!そうなの!?』
女の子達は友くんの言葉に目を丸くさせていた
……うぅ、気まずい話題。
どんな顔をしたらいいのか…
友「Aちゃんが困ってるや…あはは」
友くんは気まずそうにまた私の方へ笑いかけてくれた
『既に告白済みだったとは……』
『…まぁでもそうか…』
私の好きな人を知っているからか、彼女達はどこか納得もしている
『……トモもなかなかいい男だと思うよ、星野ちゃんっ』
そう言われながら少しからかいながら指でつんつんされている
『…そんなに……』
彼女は友くんに気を使ってかどこか言いにくそうに目を合わせ始めると、友くんはまた何か決心したかのように息を吐いた
友「黒尾がいいんだもんね」
どこか寂しそうに見える笑顔に胸が苦しくなった
『ってそこも知ってるんかーい』
彼女達はまた驚きながらもノリツッコミで和気あいあいとしていた
友「見ていられなくなって、想いを伝えたんだよね
それでもいいからって」
…………………。
友「…ね、それでもいいからって…」
…同じ事を繰り返したのは多分昨日の言葉と関係があるんだと思う
ここで私がいいように考えて納得するのは自分勝手な気がして、深く考えるのはやめた
『トモと星野ちゃんならお似合いだけどなぁ』
『…なんというか……黒尾といる所をあんまり見ないからかな…』
彼女達は相変わらず私の髪型を色々試しながらも、また別のことにも想像を膨らませている
『あー、あと夜久とかね』
よく教室に来てるしお昼を一緒に食べてるからかな。
友「みんなが思ってる以上に2人は一緒にいるみたいだよ」
…!!
私が友くんの方を見ると楽しそうにクスクス笑っていた
「…い、いや、居ないよ。」
首を横に振るも、彼女達は友くんに乗せられるように歓声をあげていた
「弟がね…黒尾くんのこと大好きで…
もちろん夜久くんもなんだけど、多分よく一緒にいるのが黒尾くんだから…」
……だよね?
背も高いし、ノリもいいからだよね、見るからに。
『手出しときながら弟にまでねぇ…』
『悪い男だ』
私の顔がどんどん熱くなっていく。
友「どこまで知ってるんだか」
友くんも私と同じように力なく笑っていた
132人がお気に入り
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名:PUPU | 作成日時:2021年11月1日 20時