ちょっと変わった出会いから 8 【HQ】 (ページ24)

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…

なんて言ったらいいのかわからず、一瞬静かになった空気が気まずくなる

｢…そうだね、いつぶりだろうね｣

頭の中が焦ってる中、急いで返事をしたけど変な返事ではない気がする

黒｢……

おばさんのご飯まじで美味しい〜｣

私が前に座って、どうぞって言うまで黒尾くんは食べずに待っていてくれた

そして動いたあともあるし、お腹がすいていたのか幸せそうにがっつき始めた

そんな姿に、自分が作った料理でもないのに思わず笑みが溢れる

黒｢……はい、あーーーーーーーーーーーー｣

私が黒尾くんを見ているのが分かったのか、黒尾くんは急にそのまま箸を私に向けてきた

黒｢あーーーーーーーー｣

急な事に驚きつつ私は思わず口を開けると、すぐに口の中に美味しい味が広がった

美味しい。美味しいけど……

急に恥ずかしくなってきた……

黒尾くんを見ると少し気まずそうだけど、すぐに優しく微笑んでこちらを見ていた

黒｢…美味しいでしょ｣

私は頷きながら、自分でも少し口にした

黒｢…｣

黒尾くんはまた私の方に差し出してきた

｢…じ、自分で食べられるよ……｣

んっ…

黒尾くんは構わず差し出してくるもんだから、そのまま私の口に料理が触れてしまってまた口を開いた

黒｢…ねぇ｣

私がまたそれを食べていると、黒尾くんは食べるのをやめてゆっくりと机に手を置いた

黒｢ちょっと前………うーん…｣

黒尾くんの雰囲気がまたさっきと変わった気がする

…？

黒｢なんていうか…今もさ、星野さんはお腹すいてないよね…？｣

あまり深く意味は分からない、だけど何故かドキッと心臓が跳ねた気がした

黒｢…俺を引き止めたのって、本当に食べきれないから……だよね？｣

……。

黒尾くんの言いたいことがあんまり読めなくて、反応もしずらい…

黒｢……翔が事故してから、色んな人に言われたと思う｣

黒尾くんの表情はどこか気まずそう、でも真剣な気もする

黒｢…色んな人に言われたと思うけど…

あれからちゃんと、ご飯食べられなくなったって言えば伝わるかな、｣

核心を突かれたような気がして大きく胸が跳ねる

癖なのか、反射的に私は作り笑顔を浮かべ否定しようとしていた