ちょっと変わった出会いから 3 【HQ】 (ページ8)

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研磨くんがんーっと悩んでいると、また話し声が聞こえてきた

体育館で用事を済ませた黒尾くんと佐々木さん。

『あれっ』

それとまた別の声。

『研磨達は？』

……………

黒｢研磨？｣

夜｢研磨と星野さん、ここに居なかった？｣

夜久くん……。

何故か余計に緊張感が走って心臓の動きが早くなる

早く行って…！！

…寝たい……！

私の体はどんどん辛くなっていくばかりで。

黒｢………いた？｣

佐｢誰もいなかったと思うけど…｣

真後ろで聞こえるそんな会話すら遠くに感じていく

私は体制が辛くなって体を少し傾けると、ちょうど研磨くんの肩に乗ってしまった

……でも、こっちの方が楽…

そんな私を研磨くんは心配そうに見つめてくれていた

それだけでもう十分で、嬉しかった

そういえばさっき夜久くんを……

夜｢あれー、帰ったのか｣

その声を最後に夜久くんの声は聞こえなくなった

佐｢人すらいなかった気が…｣

黒｢そうだよね｣

黒尾くんたちの声も遠くなり、人の気配はなくなった

孤｢大丈夫じゃないじゃん……

掴まって｣

研磨くんは私の腕を自分の肩に回して、立ち上がらせてくれた

………かなりしんどそうに

孤｢…俺は力が無いの

夜久くんやクロみたいな事は出来ない｣

そう言いながらも、支えながらゆっくりと一歩一歩進んでくれる研磨くん

｢ごめんね……｣

体調が悪いと自分で認めてからまた更に体が辛く感じる

これじゃ、研磨くんが授業に遅れちゃう…

孤｢…謝らないでって

それに……謝る人は星野さんじゃないよ｣

最後の言葉は格段と小さな声だったけど、近くにいるからか聞き取ることは出来た

でも理解は出来なかった

｢……なんか…私より、研磨くんの方が頼もしい

私の方が先輩なのに｣

今の研磨くんの"星野さん"という言葉でよりそう感じた

かと言って、お兄ちゃんって訳でもない

弟って感じはする

クロ

夜久くん

リエーフ

｢……私の事も呼び捨てで呼んで

…その方が私も気楽かも…｣

辛いのに、研磨くんと話したい気持ちはある

誰よりも何よりも安心するから

孤｢…A……｣