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138 黒尾 ページ39

『…で、どこ行くの?』







会話が終わったと思ってその場を離れようとすると、体を掴まれ阻止される。








黒「…トイレ」








バレる、という感情が大きくなり心臓の動きが妙に早くて焦る









『もう授業始まるぞ』








その言葉を聞いた数秒後、俺が答える間も無く大きくチャイムが鳴り響いた








黒「…そうだな」








………まあ、今じゃなくても部活の時でも会えるしな。






俺が体を引き返すと、男子達は自然と手を離してくれた








『俺もコツンって!コツンってやりたい!!』


『今時さすがにそれはやんねーよ』




『手で測るとかならまだチャンスあるぞ。』



『…!!!』







なんて夢見る男子たちはとても楽しそうに会話を続けていた









……。






自分の感情が焦りとか恨みとか…そんなんでグチャグチャだ。








らしくねぇ。







俺は一旦忘れるためにも授業に集中したけど、ゆるい授業のおかげでその集中力も続かず。









周りでの雑談の声が耳に入ってしょうがない。









『…星野、実は彼氏いたり…』


『……夜久が見たんだろ?チューしてたところ!』








その男子達は、自分のためなのか星野さんのためなのか周りにはもらさないようにヒソヒソ会話をしている









…自分のため?





"話し掛けてみようかな"








ふと、星野さんの顔が頭に浮かんでしまう









話してから分かる表情や、彼女の優しさ…








それがアイツらにも、と考えると急に嫌悪感が押し寄せる








…何考えてんだ俺は。







…彼氏でも何でもない……所詮はアイツらと同じ立場。







話したいし、笑顔を見たいし、助けてあげたい







…誰よりも近くで。









『…あとでまた夜久に聞くか?』


『いいな、…でも俺やっぱり夜久が怪しいんだよなー…嘘かもしれない。』








…頼むから話題を変えてくれ…!!!






これ以上、星野さんの魅力に気付かないでくれ…








なんて、わがままな事ばかり考えてしまう自分を殴りたい気持ちが大きくなる。









.








結局話を聞かないように、別の人と会話を始めて無理にでも聞かないようにした









なんとか乗り越えた。









『いいからいいから〜座ってよ。やっくん。』








招待されたように男子に囲まれて教室にやってきた夜久。






あれに捕まったら面倒くさいな。

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カカオ - はじめまして!カカオです。 この作品とっても面白くてお気に入りです。 まだ途中までしか読んでませんが更新頑張ってください! (2021年6月1日 17時) (レス) id: d890b7ba1b (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:PUPU | 作成日時:2020年2月14日 15時

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