ちょっと変わった出会いから 3 【HQ】 (ページ4)

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｢…ち、違っ…あれは事故であって…！｣

焦りながら私の頭はぐるぐると回る

夜久くんは私の顔をじっと見ていた

私は何かバレるんじゃないかと怖くて目は合わせることが出来ない

すると肩にあった手は私の額へと移動し、額にひんやりした感覚が走った

…。

夜久くんを見ると、相変わらず眉間にシワを寄せている

そして握っていた手を離して、研磨くんの顔にも手を伸ばした

………これは、熱測ってる…？

私そんなに顔赤いのかな…

夜｢……やっぱり、熱…『夜久ー！！！いたぞ！！』

いきなり聞こえた声に私も研磨くんも、肩を震わせる

夜久くんも驚いたのか、手をぱっと離して面倒くさそうに立ち上がった

『イチャついてないでさっさと来い！

お前実行委員っていうの忘れんな！』

………実行委員？

夜久くんはその男子に対して乱暴に言葉を返すと、面倒くさそうに頭を掻いた

夜｢じゃあ俺行くから

時間取らせてごめんね。あと体調悪いなら無理しないで｣

夜久くんはさっきまで乱暴な言葉を吐いたり、イライラしていた表情を見せていた

だけど最後はいつもの優しい夜久くんだった

優しく微笑みながら手を振りながら駆け足で行ってしまった

視力が落ちたのか、その優しい笑顔でさえ少しぼやけて見える

私は研磨くんの隣で顔を伏せると、自然と大きなため息が出た

………皆に迷惑かけてる

"心配なんだよ"

でもあんな事………

顔も体も全身ぽかぽかする。

意識し過ぎ……………

孤｢…何したの｣

そんな時、黙っていた研磨くんがようやく口を開いた

そして持ってきていたジュースをズズーッと吸う音が響く。

｢………ちゅー｣

…………………

分からない

研磨くんと夜久くんの違いが。

孤｢…っ！？｣

でも何故か研磨くんには誰にも言えない事も言えてしまう

…弱くなってしまう

隣で咳き込む研磨くんすら見れず私は俯いたまま。

あぁ…グルグルと視界が………

｢…大丈夫？｣

ようやく顔を上げると、研磨くんは苦しそうに胸を押さえて呼吸を整えていた

あれ、研磨くん……