ちょっと変わった出会いから 3 【HQ】 (ページ2)

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………良かった…

教室にはいろんな人がいて、いろんな音やいろんな話し声があるのに

黒尾くんの声がハッキリ聞こえて。

小声で二人でやり取りをしていると考えたら、胸がギューッと苦しくなった

ドキドキしすぎて苦しいよ

黒｢ありがとう｣

声だけなのに黒尾くんの笑顔が頭に浮かぶ

ゆっくりと後ろを振り向くと、頭に浮かんだ顔と全く同じの黒尾くんの顔

弁当を褒めて貰って少し照れくさいけど、私は頭を下げた

…もう胸がいっぱいでご飯が食べられない。

私は食べられるだけ食べて、弁当の蓋を閉じた

……考えすぎたのか、頭が痛い。

一息つこうとすると、隣に人影を感じる。

｢…わっ。夜久くん｣

いつの間に。

『なになに～？夜久くーん。』

『今から何すんの～？』

朝の事もあってか、夜久くんがやけに注目を浴びている

夜｢食べ終わった？行こう｣

え。どこに。

と思いつつ、私は夜久くんの後に付いていった

『王子様が迎えに来たよ…俺も連れてって～』

教室を出ていく時、最後の最後まで男子に絡まれていた

普通にスルーしている夜久くんの怖さ。

夜｢うるせぇ｣

最後にはそう答えていた

.

夜｢俺は用事があるからすぐに居なくなるからね

その間にちゃんと話してよ｣

急な圧力に私は頷くしかできなかった

そして研磨くんも無理やり引っ張られながら、人気の少ない場所へ。

研磨くんは何の事か分からず地面に座り込む。

夜｢研磨…今朝、俺が聞いた時二人して顔赤くしたんだけどどう思う？｣

一通り話し終わった後、夜久くんはそう言って研磨くんに答えを求めた。

孤｢…知らないよ｣

研磨くんは面倒くさそうに眉間にシワを寄せて携帯をいじっていた

かなり眠そうに欠伸もしていた

そして夜久くんは私の方をじっと見始めるも、私はその視線に耐えられず顔を逸らす。

夜｢……何したのさ。

あぁ。言えないこと？｣

その発言に、私は慌てて夜久くんの方を見るとニヤリと口角を上げていた

｢…違くて……｣

夜久くんは笑い始めると私の頭をポンポンと触れ始めた

そしていきなりブーッと鳴った携帯に夜久くんは顔を歪めた

一旦無視をするもずっと鳴っている