BTS short story

◯-YG side- ページ29

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〜ユンギside〜







隣に座る彼女が言った"あの時"というのはいつのことを指すんだろう。




俺と彼女は4年以上付き合ってきた。




出会いから説明するとあまりにも長すぎるからやめるけど、
彼女とは本当にたくさんの思い出があった





だからこそ、"あの時"がいつなのか分からない。






初めてデートをした日？


初めてプレゼントを渡した日？


お互いの両親に話しに行った日？


無視し合う喧嘩が続いたとき？






それとも、俺と女が歩いてるのを見たとき…？







1番最後のものが当てはまるんじゃないかと思った。
我ながら最低だと、毎日思う。







彼女以外の女と、会って、それ以上までしてしまうほど
俺は愚かな人間だったんだと。






この行為は自分自身が最も嫌っていた"浮気"だった






だから、今日はそれを彼女に告げて彼女に振ってもらおうと思った




浮気をした俺から振るなんて考えられない
それこそさらに最悪なことだ。






泣いて謝って許してもらおうなんてこれっぽっちも思わない




許してもらわなくていい。



俺を嫌って憎んで、『最低だ』と怒ってほしい。



それで、こんな浮気する奴じゃなくて
本当に心から彼女を幸せにする人と出会ってほしい。






何をほざいてるんだと思われるだろうけど、これは本心だ






俺みたいな最低な奴ができなかった、


彼女を幸せにする、


ということを必ず誰かにしてほしいと思う。






自分勝手？分かってる。
分かったうえで今日、この家に戻ってきた。






彼女と最後の時間を過ごして、本当のことを言うために





「『あのさ、」』





声が重なった時は驚いたけど、
彼女から何を言ってくれようとしたのか気になった






だから、




「はは…先どーぞ」





彼女の言葉を待った





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