77 ページ32
神side
「あれ、A？」
「あ、神さん」
陵南が浜田中央と試合を見ている途中、俺はトイレに来た。
すると、更衣室の方から歩いてくるAと会った。
「試合みてなかったの？」
「はい、でも仙道さん達は心配ないから大丈夫です」
「確かにな、相手も浜田中央だし」
「神さんはサボりですか？」
「トイレ。一緒に行くか？笑」
「嫌ですよ笑
あ、そっか、海南は今日じゃないんですもんね」
「うん。明後日
じゃ、ちょっとトイレ行ってくる」
更衣室の方から来たってことは、あっちの方にいたんだよな…
誰と会ってたんだ？
陵南は試合中だから仙道じゃないし、
トイレから出ると、翔陽の藤真さんが通り過ぎた。
…まさか、
「海南の神か…」
「どうも。お疲れ様です」
「…牧は上か？」
「はい。俺一人です」
「そうか。」
目が腫れていた。3年生だもんな、
そのまま通り過ぎていった藤真さん。
「神さん」
影からひょっこり出てきたA。
「まだいたの？」
「ちょっといろいろあって…何か言ってました？藤真さん」
「いや、牧さんどこ？みたいな
…何、用事でもあったの？」
Aもああいうイケメンが好きなのか？
「そういう訳じゃないですけど。」
「さっき、藤真さんと会ってたの？」
「いや、違いますけど…」
…一瞬、目線が揺れた。多分嘘をついてる。
「あの人とどんな関係？」
「お兄ちゃんの知り合いなだけです、」
「嘘。何かあっただろ」
「何も無いですよ」
「A」
「…神さん、怖い」
いつの間にかAの背中は壁についていて、逃げ場がないようだった。
「！ごめん」
こんな誰が見てるかわからないところで変なことはできない。すぐに離れた。
「でも、もやもやしてプレーに影響でちゃうかも」
そう簡単には引かないよ俺は。
「！…ずるい」
人気のない階段の方に来た。
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 77人がお気に入り
お気に入り作者に追加
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：なおお | 作成日時：2021年3月6日 10時
