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神side
「じゃあ何であんなにスリー上手いの？」
「それは、神さんの真似したからですよ」
「真似しただけじゃ上手くならないよ
何より俺、下手だったし」
「…んー、何でって言われてもなぁ
多分、お兄ちゃんを超える何かが欲しかったんですよ
それがシュートだったってだけかな
私は、ゴール下でリバウンドがとれるわけでも、増してや男子みたいにダンクができるわけでもない。
丁度、お兄ちゃんに勝てる何かが欲しいって思ってた時に神さんを見つけたんです。
パスも回せる、外からも決められる、内にも攻めれる、全部できるPGってかっこよくないですか？
ま、リバウンドは無理ですけど」
「そっか。なら専門科としてスリーで負ける訳にはいかないな」
「スリーは負けませんよ？神さんにも」
「欲張りなお嬢様だね」
「やめてください、父にお嬢って言われてるんで…勘弁してください」
「そうなの？」
頭を抱えるA。
そのままAは砂で山を作り始めた。
「神さんは、何でSGなんですか？」
「んー、俺はもともとセンターだったんだ
練習で何度も牧さんや高砂さんに吹っ飛ばされてさ、顔には出さないタイプだけど悔しかった。
このまま俺は何もできないまま3年間終わるのは嫌だった。だったらせめて、1つでも武器が欲しいって思って…シュート500本毎日やり始めたのがきっかけかな」
「確かに、神さんはパワーって感じじゃないですもんね」
まだ砂をいじってるA。
「だけど、神さんのフォームは私の見本だからシュートが下手なわけない、ですよね？」
体育座りで砂山を作っていたので、膝に顔をつけて俺の顔を覗き込むように下から見てくるA。
ﾄﾞｷｯ
「っ//////」
この子は、確信犯なのか…？
「神さん、顔赤くないですか？」
「…夕陽が赤いからな」
「そっかぁ…あ、神さん、棒倒しゲームしましょう」
「ん、いいよ」
.
「よっしゃ！俺の勝ちだな」
「もう1回！」
「A弱いなぁー何回やっても一緒だよ」
何度かしているうちに、
「あ！神さん夕陽沈んじゃいました…見たかったのに〜」
「ホントだ…まぁ、また来たらいいだろ？
決勝が終わったら来ような」
「自転車乗せてくださいね」
「いいよ」
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作者名：なおお | 作成日時：2021年3月6日 10時
