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仙道side
「Aちゃん、お疲れ」
練習終わりに体育館を出ようとするAちゃんを呼び止めた。
「げっ、仙道さんお疲れ様です」
「え、今、げって言った？え？」
「言ってません。私今日は先に帰りますよ」
「え、毎日の1on1は？」
「その毎日の1on1サボってっていうか練習サボって昨日やらなかったのは誰ですか」
「ご最もです…でも今日は、」
「用事あるので帰ります」
「えー…俺、Aちゃんと1on1するために来たのに」
「いや、普通に練習するために来てください。とりあえず私、行きますから」
「どこ行くの？」
.
「何で着いてくるんですか」
神に会いに行くって言うの放っておけるわけないだろ。
「まぁ、私、仙道さんに話したいことあったんでちょうど良かったです」
「え？何？」
「リョータくんのことスッキリしました」
「というと？」
「リョータくんに好きって言われたんです」
「…は、」
続きが気になって仕方ない。
好きって言われたって、告られたってことか？
「でも、ちゃんと言いました。
リョータくんは彩子さんが好きなのに私に甘えてるだけだって。だから、もうリョータくんとどうなるとかは絶対ありません
…私はまだ好きっていう気持ち完全には消えてないですけど、吹っ切れたんでもう大丈夫です！」
何だ、付き合ったとかじゃないならよかった…
確かにスッキリしたような顔で笑ってる。
でも、たくさん泣いたんだろうな。
目が少し腫れてる。
「頑張ったじゃん、Aちゃん。
スッキリできたならよかったよ」
「いろいろありがとうございました」
「いやいや。」
そして、海南に着いた。
…まさか敵地に乗り込むことになるとはな、
ただ俺はAちゃんを1人で行かせたくなかっただけだけど。
「もう練習終わったのか？海南は」
「さっきLINE返ってきたんで終わってるはずです」
「ん？LINE、？」
「はい」
何か？という顔で俺を見つめるAちゃん。
「神とLINEしてるの？」
「そうですけど、」
「俺とはしてないのに。」
「ジャージ返すためですよ、」
「じゃあ、俺と連絡とるためにLINEしようよ」
「何の連絡ですか…」
「嫌か？」
「まぁ、いいですけど」
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作者名：なおお | 作成日時：2021年3月6日 10時
