ピザを食べよう! ページ2
数日して、テスト返却の日となった。
「テストを返却する」と教科の先生から言われる度にクラスに緊張が走る。
Aは…それなりに結果が出たことにホッとした。
頑張った甲斐があって全ての教科でなんとか思った以上の点数は取れたし…強いて言うなら数学が89点だったのが少し残念だ。(平均が低かったからそれでも高得点なのだが…)
「(やっぱり応用が難しかったなー…配点も多いし落としたのは大きかったなぁ)」
歴史は満点とは行かなかったがそれでも95点以上を取れた。これは後で煉獄に報告しなければ!と少し気分が上がった。
「A、すごいな!勉強してたもんな!」
「うーん…先生…柱の人達に呆れられたくなくて…」
「気持ちはわかるぞ!まぁ俺は平均ギリギリだったけど…数学は追試なんだよな…」
そんな炭治郎の後でさめざめと泣いているのが善逸だ。
どうやらこちらも追試らしい。
伊之助は…言わずもがな、である。
「…不死川先生の追試、頑張ってね」
テストを返す時の不死川の表情を思い出しながら言えば炭治郎は神妙に頷いていた。
昼になるとテスト返却の緊張から少し開放される。
たまには外で食べるか、とAと炭治郎たちはお弁当箱を持って廊下を歩いている。
と、
「何だか良い匂いがするぞ!」
炭治郎がいきなり叫び出し職員室の方に足を進める。
仕方なくついていけば、不死川の怒鳴り声が聞こえた。
「誰だァ!学校でピザを頼んだやつは!!」
「ピザ!!?」
伊之助が反応して一番に走り出す。
気付けば炭治郎と善逸も走り出していた。
「ちょ、伊之助っ…止めたほうがいい…」
確かに美味しいけど!
いい匂いするけど!
大人っていいよね、出前とか頼めて!とか思いながらも後を追ったAだった。
職員室を覗き見る三人。
Aは少し離れた所で様子見だ。聞こえてる会話からして頼んだのは「どーーーしても食べたかった」とのたまっている煉獄のようだ。
煉獄は見つかってしまったなら、と分けようとするが不死川は無慈悲にも三人を追い出そうとギャーギャー騒いでいる。
「…今度ピザパンも季節の野菜を乗せて売り出したら売れるかなぁ」なんて呑気に考えていると不満顔をした三人が帰ってきた。
「駄目だったの?」
「先生たちずるいよぉ…!自分たちだけあんな美味しそうなピザ頼んで!」
「しょうがないよ…炭治郎、今度家で作ろう?皆で食べようよ」
そう慰めていれば善逸が突拍子もないことを言い出した。
続く お気に入り登録で更新チェックしよう!
最終更新日から一ヶ月以上経過しています
作品の状態報告にご協力下さい
更新停止している| 完結している
←.
102人がお気に入り
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ