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翌日、入学式の準備のために煉獄が学校に行くと職員室が騒がしかった。
「煉獄ゥ!お前…」
「おはよう不死川!…よく見るとここには鬼殺隊の柱たちが揃っていたのだな!」
「南無…やはり…記憶が…」
どうやらキメツ学園の教師たちも記憶が蘇っていたらしく、煉獄が来る前にはお互いの記憶を確認し合ったりして盛り上がっていたらしい。
「前世って覚えてるもんなんだなぁ〜、あとで甘露寺とと胡蝶と時透にも確認してみっか」
「あらあら、妹のしのぶも思い出したわよ」
胡蝶カナエが笑いながら言った。
カナエは煉獄が柱になる前に上弦の弐により殺されてしまったので、あまり面識はない。それでも本人は花柱であった記憶を取り戻しているらしい。
「ところでよ、煉獄。思い出したんならお前の溺愛してた奥さんはどーしたよ?」
「まぁ!とても楽しそうなお話ね!煉獄先生には奥様がいらっしゃったの?」
「うむ!胡蝶先生はAと面識が無かったか!俺には最愛の妻がいて今世でも必ず添い遂げようと思っているのだが…」
すると今迄黙って聞いていた冨岡がボソリと口を開いた。
「…商店街の中に俺がよく行くパン屋がある。そこの名前は『竈門ベーカリー』だ。双子の兄妹がよく親の手伝いで働いている」
「む、竈門…よもや…!?」
「おそらく炭治郎とAだ」
あっさりと愛しい妻(前世)の居場所がわかった煉獄は今すぐにでも学校を飛び出して行きたかったが…今は入学式前だ。とにかく忙しい。
「ぐぅ…今すぐにでも確認しに行きたい!顔を見るだけでもっ…」
「お前、そしたら絶対に帰って来ねぇだろォ…せめて入学式が終わって落ち着いたらにしろォ…」
「それでは遅すぎるっ…あの子にもし悪い虫でもついていたらどうするんだ!」
「あらあら、相当その奥様を愛していらっしゃったのね〜」
のほほんと手を合わせて言うカナエ。
元柱達が煉獄を止めるのにまた一騒ぎあったのは言うまでもない。
「ふふ、私の可愛い子供達は皆昔の記憶を取り戻したんだね」
「そのようです」
「また賑やかな日々になりそうだ。あまね、"彼"に連絡を。あの子も前世を覚えているからね」
「わかりました」
あまねと呼ばれた女性が出ていくと、『理事長』のネームプレートがある席に座った男は優しげに目を細めた。
「今世でもまた可愛い子供達と出会えて嬉しいよ。君達の幸せ祈っているよ」
その手元には【高等部入学生名簿】と書かれた名簿があった。
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紫音(プロフ) - スーちゃんさん» 遅くなりすみません。夢主ちゃんも色々悩んでますが、煉獄先生も頑張ってます(笑) (1月26日 4時) (レス) id: 3cb916d102 (このIDを非表示/違反報告)
紫音(プロフ) - 1999karuma@gmail.comさん» 遅くなりすみません。今世ではまた今世ならではの問題が色々ありますからね…幸せにしてあげたいです! (1月26日 4時) (レス) id: 3cb916d102 (このIDを非表示/違反報告)
スーちゃん - 卒業まで付き合うこともキスもできないですね。卒業まで我慢ですね‼️がんばれ煉獄先生‼️ (10月31日 16時) (レス) @page4 id: 75511c09b5 (このIDを非表示/違反報告)
1999karuma@gmail.com(プロフ) - 今世ではどんな試練が待ち受けてるのか…。前世で大変な思いをした分、少しでも幸せに過ごして欲しいですね😍 (10月30日 21時) (レス) @page3 id: 754e2c97e2 (このIDを非表示/違反報告)
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