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Aはノートに『テストに出る!』と書き込んだ。
「お前らァ!俺のテストで赤点取った奴ァ窓から放り投げるかんなァ、しっかり勉強しやがれよォ!」
不死川の目は血走っている。
煉獄からポソリと聞いたが、赤点が多過ぎるとテストの問題自体に問題があるのではないかと校長から指摘されることもあるのだそう。また、補習だって再テストだってそれなりの準備をしなければならないから、教師にとっても良いことは一つもない。
…かといって簡単過ぎる問題にするわけにもいかず。教師側も結構必死なのだとか。
「(うん…わからないところは早目に聞きに行こう…テスト直前だと不死川先生ピリピリしてそう…)」
ちなみに近くの席で善逸がブルブルと震えていたのは見なかったことにした。
そして放課後。
プリントを回収したAは職員室へと向かった。
「…不死川先生…プリントを…」
「ん?あァ、そこ置いとけ」
「はい。あの…」
椅子にふんぞり返り珈琲を飲む(イケメンがイケメンな仕草をしている…)不死川に遠慮がちに声をかければ視線だけをAに向けた。
「なんだァ?」
「問題の解き方を教えて欲しいんです。…その、何度やっても答えが合わなく…」
「どこだァ?」
実は面倒見がいい不死川は直ぐに体を起こすとAの持っていたテキストを覗き込む。
「あァ、ここは…」
ドガン!!
説明を始めようとした時、何故か近くの席から爆音が響いた。
「ひっ!?」
「宇髄…!また、てめェか!」
「わっり、ちょっと調合に失敗しちまった☆」
「??調合…?失敗…?」
何の調合で、何に失敗すれば自席で爆発するのだろうか?テストに爆発物の調合が必要なのか?
幸運にも爆風が来ただけで大した被害はないが…目を白黒させて混乱しているAに不死川は舌打ちしながら席を立つと指で『こっちに来い』と合図した。
着いていくとそこは職員室の隅にある仕切りでできた個室。
簡単な来客用の部屋だと教えてもらった。
……しかしこの個室がまた面倒を引き起こすのだった。
「あいつがうるせぇからな、ここの方が邪魔が入らねぇだろォ。で、どこだァ?」
「あ、はい。ここなんですけど…」
「あァ、よくある応用だな。まず前段でこの公式を使って、その解を…」
見た目と言葉遣いはアレだが(失礼)、不死川の解説はわかりやすい。
ついでに何問か簡単な解き方を教えてもらったりと至極真面目な空気の中。
聞き慣れた声がした。
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紫音(プロフ) - スーちゃんさん» 遅くなりすみません。夢主ちゃんも色々悩んでますが、煉獄先生も頑張ってます(笑) (1月26日 4時) (レス) id: 3cb916d102 (このIDを非表示/違反報告)
紫音(プロフ) - 1999karuma@gmail.comさん» 遅くなりすみません。今世ではまた今世ならではの問題が色々ありますからね…幸せにしてあげたいです! (1月26日 4時) (レス) id: 3cb916d102 (このIDを非表示/違反報告)
スーちゃん - 卒業まで付き合うこともキスもできないですね。卒業まで我慢ですね‼️がんばれ煉獄先生‼️ (10月31日 16時) (レス) @page4 id: 75511c09b5 (このIDを非表示/違反報告)
1999karuma@gmail.com(プロフ) - 今世ではどんな試練が待ち受けてるのか…。前世で大変な思いをした分、少しでも幸せに過ごして欲しいですね😍 (10月30日 21時) (レス) @page3 id: 754e2c97e2 (このIDを非表示/違反報告)
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