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「(あー、思い出さなきゃ入り込む余地くらいあると思ったんだがなぁ〜)」
卒業したら、煉獄はもう容赦しないだろう。
煉獄の母はともかく父親や弟も記憶を持っているようだし二人の仲に反対はしないはずだ。
「…ま、俺はAが幸せになればいいけどな。今世ではあいつの父親も母親も…弟妹たちも生きてんだ、あいつも花嫁姿くらい見せてやりたいだろうし」
「それは俺が叶えます故ご心配なく!」
「俺はお前が一番ご心配だわこの野郎」
「そう言えば雨宮殿は父に連絡はとらないので?俺とAが結婚してからは酒を酌み交わす仲であったと記憶がしておりますが」
「あー…酒寿郎ちゃんね。そのうちお前ん家行くか…行こうかと思ってて結局行ってねーわ」
「父も会えるのを楽しみにしていると思いますので、ぜひいらしてくたさい」
「おー伝えといてくれ。あいつ育児放棄してねぇか?してたらうちの可愛い元弟子がまた急所蹴りに行くからな」
「俺の未来の妻にまた余計な事を吹き込まないでいただきたい!」
「余計な事じゃねぇ、自衛だ!あと然りげ無くあいつを未来の妻呼ばわりすんな!」
するとそこにトレーを持ったAが静かに歩いてきた。
「あの…煉獄先生、雨宮さん。これ良かったらどうぞ。新作のパンと…珈琲のおかわりは店からのサービスです」
「む!なんと!!いいのか?」
「はい。新作のパンは旬のそら豆を使ったパンで…その、私が考えたんです。試食して欲しくて」
「お前の考えるパン美味いよな〜、こっちの大きいの俺な!」
「…雨宮さん。大人気ないです」
ちなみにパンの試食は禰豆子の案である。(勿論父母に許可はとっているが)
禰豆子はこの二人の会話の内容が大事な姉に関することだと見抜いていた。そして姉の事になると二人がヒートアップすることにも。
ということで適度なタイミングで鎮静剤(本人)投入である。
「うまい!適度な塩気がまた食欲をそそるな!販売したらぜひ買わせてもらおう」
「俺もう少し豆多くてもいいな〜」
「ありがとうございます。…父に伝えますね。値段のことあるのでどこまで要望に添えるかはわかりませんけど…」
「竈門少女、新作の試食はまたさせてもらえるだろうか!」
「ふふ、勿論です。いくらでも」
二人の間に一瞬甘い空気か流れる。
「お前らってさぁ…」
「?どうしました?おかわりいります?」
「貰うわ〜」
こいつらほんと昔と変わんねーわ…と呆れながらも雨宮はパンを頬張った。
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紫音(プロフ) - スーちゃんさん» 遅くなりすみません。夢主ちゃんも色々悩んでますが、煉獄先生も頑張ってます(笑) (1月26日 4時) (レス) id: 3cb916d102 (このIDを非表示/違反報告)
紫音(プロフ) - 1999karuma@gmail.comさん» 遅くなりすみません。今世ではまた今世ならではの問題が色々ありますからね…幸せにしてあげたいです! (1月26日 4時) (レス) id: 3cb916d102 (このIDを非表示/違反報告)
スーちゃん - 卒業まで付き合うこともキスもできないですね。卒業まで我慢ですね‼️がんばれ煉獄先生‼️ (10月31日 16時) (レス) @page4 id: 75511c09b5 (このIDを非表示/違反報告)
1999karuma@gmail.com(プロフ) - 今世ではどんな試練が待ち受けてるのか…。前世で大変な思いをした分、少しでも幸せに過ごして欲しいですね😍 (10月30日 21時) (レス) @page3 id: 754e2c97e2 (このIDを非表示/違反報告)
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