煉獄と雨宮 ページ31
慣れない一ヶ月を乗り越えると待っているのはゴールデンウイークだ。
どこか皆ソワソワしている。
「入学してから一ヶ月…環境に慣れるのに大変だっただろう…皆、ゆっくりと休んで英気を養うように。かといって羽目を外しすぎることのないように…」
悲鳴嶼が帰りのHRでそう告げた。
「(連休かぁ…嬉しいけど煉獄先生には…会えないんだよね…)」
Aの予定は大したことはない。
店の手伝いをしつつ、再会した鬼殺隊のメンバー…善逸たちやカナヲやとお茶をしようと話し合っている。
けれど、煉獄と会う約束なんて勿論してなくて…休みだから手伝いもない。
「寂しいなぁ…」
当然連絡先なんて知らないからやりとりもできなくて。
学校に行けば仕事をしているところに会えるかもしれないがそこまでするとあまりにも露骨過ぎるだろう。
連休も良いことばかりじゃない…と思いながらAは炭治郎たちと校舎をでる。
ふと何気なく振り向いて社会科準備室の辺りを除くと…
見慣れた金髪が目に入った。
「……!煉獄、先生…」
丁度窓際にいたのだろうか、向こうもこちらを見ていて…目が合うとにこりと優しく笑ってくれた。
「君達、気をつけて帰りなさい!」
「おわぁ!び、びっくりしたぁ…煉獄先生、相変わらず凄い声だよぉ…」
「さようなら!先生!」
肩をビクつかせ驚く善逸と真面目に返事を返す炭治郎。
Aは一瞬言葉をつまらせたが「さようなら」と小さく呟くと頭を下げた。
少しでも会えたことが嬉しくて自然と微笑んでしまう。
Aたちが帰った後、可愛い妻(予定)の可愛い笑顔を見た煉獄とが準備室で悶えていたとかいないとか。
休日になるとやはりパン屋も混む。
特に子連れが増えてくる気がする。
連休初日、炭治郎とA、禰豆子は店の制服を着てせっせとパンを並べていた。
「A!くるみパンが焼けたから追加頼んていいか?」
「うん、持っていくよ」
地元で愛される竈門ベーカリーは大忙しだ。
焼き立てのパンを並べているとカランと音がしてドアが開いた。
「よー、繁盛してるな」
「雨宮さん!いらっしゃいませ!」
「…こんにちは」
「パン買いに来たんだが…忙しい時に来ちまったな」
「あらあら雨宮さん、気にしないでくださいな」
雨宮は慣れた手つきでパンを選んでいく。
「A〜、お勧めある?」
「くるみパンが焼き立てですよ」
「よっしゃ」
いそいそとパンを乗せていく雨宮。
すると…
185人がお気に入り
感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
紫音(プロフ) - スーちゃんさん» 遅くなりすみません。夢主ちゃんも色々悩んでますが、煉獄先生も頑張ってます(笑) (1月26日 4時) (レス) id: 3cb916d102 (このIDを非表示/違反報告)
紫音(プロフ) - 1999karuma@gmail.comさん» 遅くなりすみません。今世ではまた今世ならではの問題が色々ありますからね…幸せにしてあげたいです! (1月26日 4時) (レス) id: 3cb916d102 (このIDを非表示/違反報告)
スーちゃん - 卒業まで付き合うこともキスもできないですね。卒業まで我慢ですね‼️がんばれ煉獄先生‼️ (10月31日 16時) (レス) @page4 id: 75511c09b5 (このIDを非表示/違反報告)
1999karuma@gmail.com(プロフ) - 今世ではどんな試練が待ち受けてるのか…。前世で大変な思いをした分、少しでも幸せに過ごして欲しいですね😍 (10月30日 21時) (レス) @page3 id: 754e2c97e2 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ