. ページ27
「ははは！色々使えそうなものを揃えているとどうしてもな！しかし不要な物も大分あるからその辺りの整理を頼みたい」
「不要な物…あるんですね」
本棚に近寄って沢山の本を見上げながらAが呟くと、煉獄も隣に来て適当な本を取り出した。
「無論だ！歴史は変化が目まぐるしくてな、毎年新たな発見がされて教科書や資料は常に最新の物に更新されている。すると一年前の物はもう使えなくなったりするんだ。見てごらん、この記述は半年前に発見された遺物により完全に否定されたからもう適切ではない」
「半年前…そんな、つい最近なんですね…」
「だから資料も常に入れ替えしなくてはならないんだ」
「わかりました、頑張ります」
「頼もしい！ではまず今日は一番下の段から…」
煉獄から指示を受けてAは本棚から本を抜き出す。
少し舞い上がった埃にけほっ、と咳き込むと煉獄がすぐに何かを持ってやってきた。
「すまない、配慮が足りなかった！埃が舞うからマスクをつけるといい」
「あ…ありがとうございます。次回は持ってきますので…」
「いいんだ、ほら…こちらを向きなさい」
煉獄の方を向いたAの口にそっとマスクを当てると、横髪を優しくかきあげて耳に紐をかけてやる。
そしてマスク全体を整えてやるとスルリと優しく頬を撫でた。
「あっ……」
「きつくはないか？」
「は、は…い」
「ならば良かった！ではすまないが頼む！」
マスクの下では思わぬ行動にマスクの下で頬が熱を持つ。
そんなAよ心境を知ってか知らずか、煉獄はニコリと笑った。
指示を出して整理を少しだけ一緒に行うと、あとは全面的に任せたのか煉獄は自身の抱えている仕事に戻って行った。
と言っても良い同じ部屋てカタカタとパソコンを叩いているのだが。(埃…大丈夫なんだろうか)
たまにどうすれば良いかわからない資料があれば聞きに行くが、あとはあまり喋らずお互い作業に集中する。
気づけば一時間近く経過し、頼まれていた部分も大分片付いた時。
「竈門少女」
「あっ、はい」
作業に没頭していたAに煉獄が声をかけた。
「随分と進んだようだな！ありがたい！」
「でもあの…言われた所までもう少しで…」
「いや、初日だし無理は良くない。それにここまで作業のスピードが早いとは思わなかったからな、今日はここまでで大丈夫だ」
「はい…」
渋々…といった感謝で立ち上がるA。
「手を洗っておいで。そしたら戻ってきなさい」
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 185人がお気に入り
お気に入り作者に追加
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
紫音(プロフ) - スーちゃんさん» 遅くなりすみません。夢主ちゃんも色々悩んでますが、煉獄先生も頑張ってます(笑) (1月26日 4時) (
レス) id: 3cb916d102 (このIDを非表示/違反報告)
紫音(プロフ) - 1999karuma@gmail.comさん» 遅くなりすみません。今世ではまた今世ならではの問題が色々ありますからね…幸せにしてあげたいです！ (1月26日 4時) (レス) id: 3cb916d102 (このIDを非表示/違反報告)
スーちゃん - 卒業まで付き合うこともキスもできないですね｡卒業まで我慢ですね‼️がんばれ煉獄先生‼️ (10月31日 16時) (レス) @page4 id: 75511c09b5 (このIDを非表示/違反報告)
1999karuma@gmail.com(プロフ) - 今世ではどんな試練が待ち受けてるのか…。前世で大変な思いをした分、少しでも幸せに過ごして欲しいですね😍 (10月30日 21時) (レス) @page3 id: 754e2c97e2 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
