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「マジで!?やば、煉獄先生って堅物な感じ?」
「う〜ん、真面目すぎ」
あはは、と笑う女子生徒たちにAは胸を撫で下ろした。
女子生徒と長い時間二人きりになることはない、そう聞いただけで何となく安堵したのだ。
けれど…
「聞いたわけよ、私。『可愛い〜女子と一緒にいて先生何も思わないの?』って」
「ちょ、自分で可愛いとかウケる!」
「それで?」
「そしたらさ、『あくまで君は生徒の一人だ、俺は生徒にそのような感情を持つことは無い!』って言い切ってたわー」
「うわー、堅物だわ」
「うちらが生徒のうちは落とすの無理じゃね?」
「てか煉獄先生って恋とかするの?一生仕事人間な気がするし。卒業しても望み薄じゃん!しかも26歳でしょ?うちらと一回り離れてるし、子供みたいなもんじゃん」
安心した瞬間にまた突き落とされるような感覚。
どうあっても覆せない事が多すぎて自分がとうしたいのかわからなくなる。
これ以上はいいや、とA悩みでもは会話から逃げるように足を進めた。
「…不死川先生、プリントです」
「あァ、そこに置いとけェ」
「はい」
職員室に行けばいつものように不死川がいて集めたプリントを渡せた。
「おィ」
「…?はい」
「悩みでもあんのかァ?」
「??いえ…」
「酷ェツラしてんぞ」
そう言われて思わず自分の顔を触る。
先程の会話から色々と煉獄のことを考えているうちにそんな顔になってしまったのか?
…それにしても"酷い顔"とは…そちらの方が酷い。
「あらあら、不死川先生…年頃の女の子に酷い顔なんて言うものではないわ」
Aの気持ちを代弁するかのように口を開いたのはたまたまそこにいた胡蝶カナエ。
といってもAは初対面だが。
「あ、その」
「ふふ、私は胡蝶カナエ。生物の担当よ。一年生はまだ生物の授業が無いから知らなくて当たり前よ」
「すみません…竈門Aです」
「ふふ、礼儀正しいわね。…ちなみにしのぶの姉で…元花柱。そう言えば分かり易いかしらね?」
その言葉にハッと顔を上げる。
そうた、カナヲが言っていたではないか…前世でも今世でも血の繋がらない姉…。とても優しくて強くて、慈愛に満ちた姉だと。
「あの、前世が…?」
「勿論あるわ。今は不死川先生しかいないから言っちゃうけど…私達鬼殺隊の悲願を果たしてくれて本当にありがとう。それにカナヲと仲良くなってくれて…あの子に人としての心を取り戻してくれて本当にありがとう」
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紫音(プロフ) - スーちゃんさん» 遅くなりすみません。夢主ちゃんも色々悩んでますが、煉獄先生も頑張ってます(笑) (1月26日 4時) (レス) id: 3cb916d102 (このIDを非表示/違反報告)
紫音(プロフ) - 1999karuma@gmail.comさん» 遅くなりすみません。今世ではまた今世ならではの問題が色々ありますからね…幸せにしてあげたいです! (1月26日 4時) (レス) id: 3cb916d102 (このIDを非表示/違反報告)
スーちゃん - 卒業まで付き合うこともキスもできないですね。卒業まで我慢ですね‼️がんばれ煉獄先生‼️ (10月31日 16時) (レス) @page4 id: 75511c09b5 (このIDを非表示/違反報告)
1999karuma@gmail.com(プロフ) - 今世ではどんな試練が待ち受けてるのか…。前世で大変な思いをした分、少しでも幸せに過ごして欲しいですね😍 (10月30日 21時) (レス) @page3 id: 754e2c97e2 (このIDを非表示/違反報告)
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