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教科係は早速次の授業の時からそれぞれの教師に指示を仰ぐらしい。
数学の授業は午後だ。
とりあえず授業が終わったら不死川の所行けばいいや〜と思いながらAは泣いている善逸を慰めていた。
「数学の係は誰だァ?」
Aが行かずとも、授業の最後に不死川がクラス全体に聞いてきた。
「…はい」
短く返事をして軽く手を挙げれば不死川が軽く目を見開く。
「…竈門かァ。昨日配ったプリントを回収して放課後までに職員室に持って来い。いいかお前らァ、係の回収までに間に合わなければ自分で持って来い!提出しねぇと提出物の得点は無しになるからなァ。事情があって提出できねェ奴は事前に申告に来い」
そう言い残して授業を終えた。
その直後、次々とAの所にクラスの皆がプリントを持ってくる。
教科係は事前に悲鳴嶼から名簿を貰っていたので、提出した人をチェックしながら確認していく。
放課後になるとそれを持って職員室に向かう。
「…失礼します。不死川先生…?」
「おー、竈門の妹の方ー」
「む?竈門少女か!生憎たった今不死川は席を外していてな!すぐに戻ると思うが…」
「あ…そうなんですね」
職員室には煉獄と宇髄がいた。
机に置いておいていいだろうか…
そんな事を考えていると煉獄がにこりと優しく笑ってこちらにやってきた。
「どうした?俺で良ければ要件を聞くが」
「あ、ええと…数学の教科係なのでプリントを持ってきて…」
「…数学?教科係」
「ひえっ」
煉獄の目がカッと見開かれた。
圧が凄い!と思わず後ずさればグイッと距離を詰められる。
「君は不死川の専属になったのか?数学準備室で二人きりになるのか?」
「せ、専属?二人きり…?あの、ただの教科係で…」
「教科係ということは不死川と過ごす時間が長くなるのではないか?ならばいっそ俺の教科係に…」
「いや、あの…私のクラス、社会は煉獄先生じゃない…」
ちなみに宇髄は何か面白そうなので見ている。
そろそろ止めてくれてもいいんじゃないかな!と思っていればガラッと音がして不死川が戻ってきた。
「…おィ、煉獄ゥ…お前何やってんだァ?」
「む!不死川!この子を専属にして何をするつもりだ!」
「あ゛ァァー!誤解されるような事言ってんじゃねェ!ただの教科係だろうがァ!そもそも俺が選んだんじゃねぇよ!」
「む、竈門少女!まさか君は自ら不死川を…?」
ビキビキと不死川の眉間に青筋が浮かぶ。
…何だか風の呼吸が使えそうだ。
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紫音(プロフ) - スーちゃんさん» 遅くなりすみません。夢主ちゃんも色々悩んでますが、煉獄先生も頑張ってます(笑) (1月26日 4時) (レス) id: 3cb916d102 (このIDを非表示/違反報告)
紫音(プロフ) - 1999karuma@gmail.comさん» 遅くなりすみません。今世ではまた今世ならではの問題が色々ありますからね…幸せにしてあげたいです! (1月26日 4時) (レス) id: 3cb916d102 (このIDを非表示/違反報告)
スーちゃん - 卒業まで付き合うこともキスもできないですね。卒業まで我慢ですね‼️がんばれ煉獄先生‼️ (10月31日 16時) (レス) @page4 id: 75511c09b5 (このIDを非表示/違反報告)
1999karuma@gmail.com(プロフ) - 今世ではどんな試練が待ち受けてるのか…。前世で大変な思いをした分、少しでも幸せに過ごして欲しいですね😍 (10月30日 21時) (レス) @page3 id: 754e2c97e2 (このIDを非表示/違反報告)
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