教科係 ページ19
「教科係…炭治郎は何か希望ある?」
「うーん…特に無いな!でも義勇さ…冨岡先生とかだと顔見知りでやりやすいかもな!」
「それは確かに」
隣の炭治郎のそんな話をしていれば、悲鳴嶼が黒板に係を書き出している。
「…教科係はノートやプリントの回収等放課後に少し仕事がある場合もある。…部活に入っている者はよく考えて欲しい」
Aも炭治郎も部活には入っていない。
家のパン屋を手伝ったり弟妹の面倒や保育園の迎えを引き受けることが多いからだ。
両親は自由にしなさいと言ってくれているが…
この機会にこういう係をやった方がいいのか…?と思っていると、次々と手が上がり係が決まっていく。
特に美術の係の人気が凄まじく…立候補者のほぼ全員が女子だった。どうやら宇髄の補佐をしたいらしい。
イケメンは罪だな〜と思いつつ、煉獄も他のクラスでこんなふうに争奪戦になっているのかと思うと少しだけモヤッとした。
気が付けば残る教科は僅かで…
「(…数学と体育が残ってる。体育は二人…)」
数学は…まぁ、あれだろう。
不死川が怖いのだろう。
不死川はああ見えて面倒見がいいし、質問しに行けばとても丁寧に教えてくれる。だから実は生徒からの人気は高い。…が、怒らせるとまぁ…ということで遠巻きに見るのがいいのだろう。
体育は、用具が多くて大変なのかもしれない。冨岡も見目がいいと女子が騒いでいたが、いかんせん口下手だ。前世からそれは変わっていない(鬼殺隊が解散したあとは少し明るくなってたんたけどなぁ…)。
「なぁ、A。残ってるの見えるか?」
「うん、数学と体育だよね」
「俺、伊之助と体育やろうと思うんだけどAは数学やったらどうだ?不死川先生ならやりやすくないか?」
「…善逸は?」
「嫌だよぉ…不死川先生と冨岡先生だろ?絶対にやりたくないぃ…」
「…らしいぞ?」
「あぁ……」
前世のこともあり怖がりな善逸は不死川と関わるのはごめんらしい。かと言っていつも追い回されている冨岡のところに行くのも…と思う。
顔を上げると悲鳴嶼と目が合った。
なんとなーく「やってくれ」みたいな雰囲気を察した(決まらないと進めないんだろうな…)Aはとりあえず手を上げた。
結局Aは数学の教科係になり、炭治郎と伊之助は体育の係になった。
…余談だが善逸は、その後のくじ引きで風紀委員になってさめざめと泣いていた。(顧問が冨岡だったらしい)
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紫音(プロフ) - スーちゃんさん» 遅くなりすみません。夢主ちゃんも色々悩んでますが、煉獄先生も頑張ってます(笑) (1月26日 4時) (レス) id: 3cb916d102 (このIDを非表示/違反報告)
紫音(プロフ) - 1999karuma@gmail.comさん» 遅くなりすみません。今世ではまた今世ならではの問題が色々ありますからね…幸せにしてあげたいです! (1月26日 4時) (レス) id: 3cb916d102 (このIDを非表示/違反報告)
スーちゃん - 卒業まで付き合うこともキスもできないですね。卒業まで我慢ですね‼️がんばれ煉獄先生‼️ (10月31日 16時) (レス) @page4 id: 75511c09b5 (このIDを非表示/違反報告)
1999karuma@gmail.com(プロフ) - 今世ではどんな試練が待ち受けてるのか…。前世で大変な思いをした分、少しでも幸せに過ごして欲しいですね😍 (10月30日 21時) (レス) @page3 id: 754e2c97e2 (このIDを非表示/違反報告)
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