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猗窩座…もとい狛治と会って、恋雪と知り合って…
疲れたなぁでも猗窩座殴れて良かったなぁ〜と思いながらも帰宅すると、店の方から聞き慣れた声がした。
「あらあら、お久しぶりですね」
「あ〜、ちょっと仕事で空けてて。やっと帰ってこれたんですよー」
「……!」
記憶が戻った今ならわかる。
母親と話しているのは……
Aは声のする方に駆け出した。
「あら、お帰りなさいA」
「よー、久しぶり」
ヒラヒラと手を振るその男にAは小さく呟いた。
「……師範…」
途端、その男が小さく目を見開き…すぐいつもの顔に戻った。
「よーA!土産があっからさ、この後取りに来いよ。葵枝さん、いいですか?」
「…わかりました」
「勿論です。A、いってらっしゃい。いつも気を遣わせちゃってすみませんね、お礼にいくつかパンをサービスしますね」
「ラッキー!」
「ぜひまたいらしてください、"雨宮さん"」
沢山のパンを抱えたその男は手を上げてそれに応えるとAを伴って店を出た。
雨宮 慧
元月柱であり、前世ではAの師範として鬼殺隊のことは勿論、呼吸・剣技・体術・至るまで全てを叩き込んでくれた。治癒の力も実戦で使えるよう鍛え上げてくれたし、あの時代にAが生き残れたのは雨宮のおかげと言って過言ではない。
…性格がちょっとアレだが。
弟子であるAを溺愛してくれたのは有難いが、Aが害されると困ったことに刺身包丁を片手に暴走する(刀だと隊律違反になるから)。
裏の顔は産屋敷家直轄の情報部門を担当しており、戦国時代から鬼を滅するための情報を集め、鬼殺隊に提供していた。
現代では竈門ベーカリーのすぐ近くのマンションに住み、ご近所さんとして顔馴染みだ。弟妹もすっかり懐き、何度か竈門家でご飯を食べていったこともあるくらい。
仕事は…よくパソコンを持っているが詳しくは知らない。
記憶がない時には近所のいいおじさん(お兄さんと言え!)だったが…
「ほれ、入れ」
「お邪魔します…」
ここに入ったのは数回。
いずれも記憶が無い時だ。だから思い出した今、無駄に緊張してくる。
ソファーに座るよう促されると珈琲を持ってきてくれた。そして向かいに座ると雨宮は笑みを消して口を開く。
「…お前、さっき俺を"師範"と呼んだな」
「…はい。お久しぶりです、師範。貴方の弟子…竈門Aです」
「……。そうか…思い出したのか…」
雨宮は大きな溜息をついた。
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紫音(プロフ) - スーちゃんさん» 遅くなりすみません。夢主ちゃんも色々悩んでますが、煉獄先生も頑張ってます(笑) (1月26日 4時) (レス) id: 3cb916d102 (このIDを非表示/違反報告)
紫音(プロフ) - 1999karuma@gmail.comさん» 遅くなりすみません。今世ではまた今世ならではの問題が色々ありますからね…幸せにしてあげたいです! (1月26日 4時) (レス) id: 3cb916d102 (このIDを非表示/違反報告)
スーちゃん - 卒業まで付き合うこともキスもできないですね。卒業まで我慢ですね‼️がんばれ煉獄先生‼️ (10月31日 16時) (レス) @page4 id: 75511c09b5 (このIDを非表示/違反報告)
1999karuma@gmail.com(プロフ) - 今世ではどんな試練が待ち受けてるのか…。前世で大変な思いをした分、少しでも幸せに過ごして欲しいですね😍 (10月30日 21時) (レス) @page3 id: 754e2c97e2 (このIDを非表示/違反報告)
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