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「ちなみに俺も恋雪さんも手芸部だ。入部するなら歓迎する」
「「「手芸部」」」
本日一番の衝撃である。
職員会議にて。
立ち上がった悲鳴嶼が取り纏めとして今後の学校行事や定期考査などの詳細、学校全体の様子などを話す。
情報共有が終わると最後に、と付け足した。
「蛇足だが…一年の筍組竈門Aが…」
「む?」
愛しい妻(予定)の名前が出て思わず声を上げる煉獄。
「……三年烏帽子組、素山狛治に腹パンをかましていたらしい」
「「「何で?」」」
教師陣はその言葉に尽きる。
「うむ…注意しようとは思ったんだが…」
悲鳴嶼が言葉を濁してチラリと煉獄を見た。
煉獄は首を傾げる。
あの大人しそうなAが他人に暴行とは…らしくない。ならば何か事情があったのか聞くべきだろうに。
「一緒にいた竈門炭治郎に話を聞いた所『前世の夫の恨み』とのことだ」
「「「…………」」」
記憶がある教師たちは一斉に黙った。
そして誰もが煉獄を見る。
「…よもや」
「…煉獄ゥ…一発くらい見逃してやれェ…。俺も今回ばかりは目を瞑る」
「風紀が乱れた訳でもない。俺も目を瞑ろう」
「派手に面白えことしてんな、あいつ!俺はいいと思うぜ!」
ちなみに素山狛治の前世が猗窩座だということは皆知っている。
思うところも勿論あったが、今は一人の人間として存在するのだ。教師たちは別け隔てなく接しているが…
前世でとはいえ愛する夫を目の前で殺されかけたのだ。実際Aの治癒の力が無ければ煉獄はあの無限列車の任務で殉職していだろう。
「うーん…気持ちはわかるわね…割り切れないことってあるだろうし…」
「うむ…俺の、と言われると…どうにも…注意しにくいな」
「南無…私もそう思い、今回はあえて何も言わなかった…竈門曰く和解らしきものはしたそうだし、今回限りだろうとのことだったからな」
「いいんじゃないかしら?しのぶも上弦の弐と会ったら毒を打ち込んで苦しめて吊るし上げるって言ってるし…私の仇だって言われたら止められないわ」
「「「(それも闇が深いと思うが…)」」」
カナエは上弦の弐と闘い亡くなった。
それについては本人の中で整理がついているのだが…残された家族はそうはいかない。
例え前世で仇をとっていても、だ。
「ちなみに嘴平と我妻の話だとそれは見事な腹パンだったとか」
「まぁ!煉獄先生?もし卒業後にご結婚予定なら怒らせないように気をつけてくださいね?」
「う、うむ…」
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紫音(プロフ) - スーちゃんさん» 遅くなりすみません。夢主ちゃんも色々悩んでますが、煉獄先生も頑張ってます(笑) (1月26日 4時) (レス) id: 3cb916d102 (このIDを非表示/違反報告)
紫音(プロフ) - 1999karuma@gmail.comさん» 遅くなりすみません。今世ではまた今世ならではの問題が色々ありますからね…幸せにしてあげたいです! (1月26日 4時) (レス) id: 3cb916d102 (このIDを非表示/違反報告)
スーちゃん - 卒業まで付き合うこともキスもできないですね。卒業まで我慢ですね‼️がんばれ煉獄先生‼️ (10月31日 16時) (レス) @page4 id: 75511c09b5 (このIDを非表示/違反報告)
1999karuma@gmail.com(プロフ) - 今世ではどんな試練が待ち受けてるのか…。前世で大変な思いをした分、少しでも幸せに過ごして欲しいですね😍 (10月30日 21時) (レス) @page3 id: 754e2c97e2 (このIDを非表示/違反報告)
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