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「あぁ、俺の授業では騎馬戦をやるんだ!実際にやった方が戦国時代の戦いを理解できると思ってな!」

「……」


うん、もう何も言わないでおこう。


「しかし残念だな…君のクラスを持てないとは」

「…え」


ふと煉獄が目を細めて言った。
その仕草に一瞬ドキリとする。


「授業を受け持てば…君ともっと長く…」

「っ…すみません、次の授業が始まるので戻りますっ…」


やめて。
そんな愛おしそうな目で見ないで…
そんな意味深なこと言わないで!
今世では…もう立場が違うのだから。
最後まで聞いてはいけないような気がして、Aは慌てて頭を下げてその場を去った。

去っていくAの後ろ姿を見ながら煉獄は薄く笑った。


「そうだ…常に俺を意識しなさい。三年間、我慢するのはお互い辛いが…余所見はさせんぞ」


前世と違って今は簡単に触れ合うこともできない。
だからといって他の男に目を向けさせる気は更々無い。
二人きりの時には許されるギリギリの言葉を囁いて…
Aは今の立場から距離を置こうと思っているようだが…それを許すと思っているのだろうか?
前世ではあれ程愛を刻みつけたのに。


「ふふ…三年後、卒業の時が楽しみだ」


煉獄の顔に浮かんだのは教師にあるまじき悪い笑みだった。







何とか移動教室に間に合ったAたちは美術室に移動した。
美術の教師と言えば…


「俺は宇髄天元!祭りの神だ!そして芸術とは爆発だ、よく覚えておけ!」

「………」


もはや突っ込むまい。
Aは死んだ目で目の前の…元音柱を見た。

相変わらず左目に派手な化粧を施し、前世と同じ額当て(冨岡に注意されないのか…?)それでも顔はいいからモテるらしい。
…何で教師になったんだろう。
Aたちは耐性かあるからいいが、初めての生徒は目を白黒させている。


「よォし!今日は手始めにデッサンだ!俺が被写体になるから派手に美しく描け!」


Aはあまり絵が得意な方ではない。
小さな弟妹の為に簡単な絵は書くが…このように美術的な話になると、まぁ平均的だ。
問題は隣でせっせと筆を動かす兄だ。


「できたぞ!どうた、A!」

「…う、うん。ジョウズダネ…」


炭治郎が得意気に見せてきた画用紙には…


「(宇宙人…かな?)」


その後回ってきた宇髄が炭治郎の絵を見て「もっとド派手に美しく描きやがれ!」と怒っていた。
ちなみにAには「可もなく不可もなく…地味だな」という感想を残していた。

…それでいいと思う。

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設定タグ:煉獄杏寿郎 , 夢小説 , キメツ学園   
作品ジャンル:アニメ
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紫音(プロフ) - スーちゃんさん» 遅くなりすみません。夢主ちゃんも色々悩んでますが、煉獄先生も頑張ってます(笑) (1月26日 4時) (レス) id: 3cb916d102 (このIDを非表示/違反報告)
紫音(プロフ) - 1999karuma@gmail.comさん» 遅くなりすみません。今世ではまた今世ならではの問題が色々ありますからね…幸せにしてあげたいです! (1月26日 4時) (レス) id: 3cb916d102 (このIDを非表示/違反報告)
スーちゃん - 卒業まで付き合うこともキスもできないですね。卒業まで我慢ですね‼️がんばれ煉獄先生‼️ (10月31日 16時) (レス) @page4 id: 75511c09b5 (このIDを非表示/違反報告)
1999karuma@gmail.com(プロフ) - 今世ではどんな試練が待ち受けてるのか…。前世で大変な思いをした分、少しでも幸せに過ごして欲しいですね😍 (10月30日 21時) (レス) @page3 id: 754e2c97e2 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:紫音 | 作者ホームページ:ありません  
作成日時:2023年10月16日 15時

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