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水を飲み、しばらく布団に横になっていれば大分落ち着いてきた。
……といっても痛いものは痛い。

少しずつ体を動かして痛みに慣れていく。


ちなみに朝餉は煉獄が買ってきた。
うとうととAが二度寝している間に近くの馴染みの定食屋でお握りなどを作って貰ってきたらしい。(作る、という選択肢は無かったらしい。流石台所を出禁になった男である)


で、だ。


「……あの」

「ほら、この握り飯は梅が入っているぞ!」

「……(モグモグ)」


煉獄はそれはそれはAを甘やかした。
自分の足の間にAを座らせ、楽なように寄りかからせる。後ろから握り飯を差し出して食べさせる。時折箸休めに漬け物を放り込まれ、頃合いを見てお茶を渡された。

最初こそ思うところがあったがもう無視だ。というか言ってもどうにもならないので言わない。
大人しくこの状況を甘受していた。


「……美味しい、です」

「それは良かった!ほら、最後の一口だ」


ちなみに煉獄はAに食べさせながらも器用に自分の分も食べていたりする。(…買ってきた数が物凄かったんだよね……)



「…杏寿郎さん、機嫌いいですね」

「それはそうだろう!これで、恋人の心も体も手に入れられたんだぞ!男としてこれ程幸福なことはあろうか!」

「……心と体」

「…違うのか?」


体…は昨日繋げて一つになれた。全部を煉獄に見せたら。
では心は?と聞かれれば。


「……心は、とっくに…杏寿郎さんのものです。…杏寿郎さんがいい…」

「嬉しいぞ!…俺とて君しか欲しくない。君が離れていくなど考えられない。ずっと側にいてくれるな…?」

「…はい」



触れるだけの口付けを交わして二人で微笑む。



……ちなみに、その"ずっと側にいてくれるか"というのは妻問いと同じ意味なのだとAは気付いていない。



「言質はとった!!」

煉獄の心の叫びである。









「…杏寿郎さん、風柱様へのお礼を買いにいきたいのです」


Aがそう口を開いたのは昼餉を食べた後である。
ちなみにAは何とか歩けるまでになった。


「不死川?」

「はい…。先日の蝶屋敷の件でのお礼をすると伝えてありましたので…」

「ふむ、そうか。ならば買いに行こう…と言いたい所だが君は大丈夫なのか?」

「大分楽になりました。明日には修行もできますので…」

「そこは無茶しないで欲しいところなのだがな…わかった、俺も付き添おう」



煉獄は優しくAの腰を撫でると 立ち上がった。

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柚葉(プロフ) - 心頭滅却!…笑ってしまった(^.^) (2021年9月30日 14時) (レス) @page47 id: 33c3d87eb8 (このIDを非表示/違反報告)
紫音(プロフ) - 凛華さん» コメントありがとうございます。お誉めいただき光栄です!更新頑張りますね! (2021年9月27日 16時) (レス) id: 9d2f0b0ee2 (このIDを非表示/違反報告)
紫音(プロフ) - 柚葉さん» ですよね!あそこで生きていたら…と思うと…生存夢の執筆に力が入ります笑 (2021年9月27日 16時) (レス) id: 9d2f0b0ee2 (このIDを非表示/違反報告)
凛華(プロフ) - 主人公の魅力が最大限に引き出される物語設定、人物設定が素敵です。続きを楽しみにしております。 (2021年9月27日 11時) (レス) id: 77a139d8e9 (このIDを非表示/違反報告)
柚葉(プロフ) - 泣きながらも、読ませていただいてます。やっぱり生きててほしかった!! (2021年9月25日 23時) (レス) @page39 id: 33c3d87eb8 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:紫音 | 作成日時:2021年9月5日 13時

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