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月の呼吸 ページ24

煉獄の言葉にAは顔を綻ばせた。


「嬉しい、です。でも…私、退院しても刀が無くて」

「上弦の壱に折られてしまったな…うむ、新しく打ってもらうまで雨宮殿に借りたらどうだ?」

「……聞いてみます」


炭治郎もAも刀が出来上がるまで任務にはつけないだろう。
やっぱり鋼鐵塚に手紙を送ろうか、とAは頭を悩ませた。



雨宮に相談するとすぐに予備の日輪刀を貸してくれると言った。


「俺も一度月柱邸に戻る。お前らも来い、月の呼吸についての話をしてやる」



煉獄とAは顔を見合わせた。






「お世話になりました、しのぶ様」

「いいえ。お大事に」


翌日、炭治郎を残し蝶屋敷を退院するA。
ちなみに既に善逸も伊之助ももう退院して任務についている。



「ほら、荷物は俺が持とう」

「…悪いです、自分で…」

「異議は認めん!」

「……ぐぬ」


着替えなどの風呂敷を持った煉獄がそっとAの手を引く。
その様子をにこにこと見守っていた胡蝶は不意に口を開いた。


「Aさん、あの隊士たちはよろしいのですか?謝罪したいと言っておりましたが」

「……もう良いです。あまり顔を会わせたくないですし…任務以外で関わってこなければそれで構いません。…裁判では杏寿郎さんやしのぶ様もう怒ってくれたと聞きましたし、もう…終わりで良いです」

「そうですか…えぇ。私も腹が立ちましたし、あの冨岡さんですら苛立っておりました。煉獄さんに至っては刀を抜く寸前でしたねぇ」

「当然だ!確かにAは鬼殺隊に所属しているが、無関係の隊士がその力を道具のように扱ってい道理はない!なのに、あの者たちは…!」

「……杏寿郎さん、落ち着いて……」

「む、君は甘い!」

「…柱の方々が私のような一隊士のために怒って下さったことでもう十分です。杏寿郎さん、しのぶ様…ありがとうございます」


Aの言葉に困ったように眉を下げる二人。

まぁ、
…これ以上あの隊士たちに関わると面倒だからね!もうほっといてください!
というのが本音である。




胡蝶と別れて月柱邸に行けばすでに雨宮がいた。


「…ただいま戻りました」

「お邪魔いたします!」

「おう、お帰り。どうだ?久しぶりの月柱邸は。あと炎柱はうるせぇ」

「何だか懐かしい気分です…」

「そうかそうか!なら荷物を置いてこい。話をするか。あ、ついでに茶もよろしく」

「……お待ちを」





煉獄を居間に案内するとAはすぐに台所へと向かった。

.→←閑話



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柚葉(プロフ) - 心頭滅却!…笑ってしまった(^.^) (2021年9月30日 14時) (レス) @page47 id: 33c3d87eb8 (このIDを非表示/違反報告)
紫音(プロフ) - 凛華さん» コメントありがとうございます。お誉めいただき光栄です!更新頑張りますね! (2021年9月27日 16時) (レス) id: 9d2f0b0ee2 (このIDを非表示/違反報告)
紫音(プロフ) - 柚葉さん» ですよね!あそこで生きていたら…と思うと…生存夢の執筆に力が入ります笑 (2021年9月27日 16時) (レス) id: 9d2f0b0ee2 (このIDを非表示/違反報告)
凛華(プロフ) - 主人公の魅力が最大限に引き出される物語設定、人物設定が素敵です。続きを楽しみにしております。 (2021年9月27日 11時) (レス) id: 77a139d8e9 (このIDを非表示/違反報告)
柚葉(プロフ) - 泣きながらも、読ませていただいてます。やっぱり生きててほしかった!! (2021年9月25日 23時) (レス) @page39 id: 33c3d87eb8 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:紫音 | 作成日時:2021年9月5日 13時

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