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「っ、おい！」
よく見るとAは蝶屋敷で支給される病院着で刀すら持ってない。
足からは傷口が開いたのかうっすら出血していて白い服を赤く染めている。
それに…
「んだよ、この熱さはァ…」
頭に手を置くと冷えた体とは裏腹に物凄く熱いのだ。
……とにかく、これはまずい。
「不死、川…さ、ま……」
「喋んなァ！」
不死川は自分の鴉を蝶屋敷に飛ばした。そして羽織をかけるとAを横抱きにして走り出す。
…すでにAの意識は殆んどない。
不死川は腕の中のAの顔を見ると速度をあげた。
蝶屋敷に着いたところで声をかけられる。
「不死川！見廻りか？」
「煉獄かァ？後にしやがれ！」
「む、どうし……っ…！A！？」
任務帰りだったのだろう、快活な声で話しかけてきた煉獄を一蹴すると不思議そうな顔をされた。
ふと煉獄が不死川の手元を覗き込む。
煉獄の顔色が変わった。
「不死川、君が抱いているのは…！」
「不死川さん！」
煉獄の声を遮って胡蝶が中から飛び出してきた。
「煉獄さんまでどうして…いえ、話は後です！Aさんをこちらへ！」
「あァ！」
煉獄はAを抱えた不死川を慌てて追い掛ける。
処置室に入るとベッドに寝かせる。
アオイや少女たちがタオルやらお湯を張った桶を次々と運んできた。
「すみません、着替えさせますのでお二人は外とに」
廊下に出された煉獄はすぐに不死川に詰め寄る。
「不死川、どういうことだ！Aが何故…！」
「俺だって知るかァ！白い鴉が鬼がいるって騒いでて案内されたらアイツと鬼がいたんだァ！訳わかんねェ。病院着だし刀の一本も持っちゃいねェ！熱もあって意識も朦朧としてたァ」
「白い鴉…Aの睡蓮か！しかし、彼女は聡い。刀も持たずに、それもあんな体調で出ていくなど…」
「炎柱様！風柱様！」
二人が言い合っていれば、なほがこちらに駆け寄ってきた。
「君は…」
「Aさんは無事ですか！？……すみません、私の力不足で…」
「どういうことだ？」
二人はなほに視線を向ける。
なほは泣きそうな顔で話し出した。
Aの熱が夜になって急に上がったこと。 見廻りをしていたらAの病室から声がし、三人の隊士がふらつくAを無理矢理引っ張り出てきたこと。
外に連れて行こうとしていたので止めたが突き飛ばされてしまい、すぐにアオイを起こし見廻りから帰る途中の胡蝶に鴉を飛ばして報告したということ。
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柚葉(プロフ) - 心頭滅却！…笑ってしまった(^.^) (2021年9月30日 14時) (
レス) @page47 id: 33c3d87eb8 (このIDを非表示/違反報告)
紫音(プロフ) - 凛華さん» コメントありがとうございます。お誉めいただき光栄です！更新頑張りますね！ (2021年9月27日 16時) (レス) id: 9d2f0b0ee2 (このIDを非表示/違反報告)
紫音(プロフ) - 柚葉さん» ですよね！あそこで生きていたら…と思うと…生存夢の執筆に力が入ります笑 (2021年9月27日 16時) (レス) id: 9d2f0b0ee2 (このIDを非表示/違反報告)
凛華(プロフ) - 主人公の魅力が最大限に引き出される物語設定、人物設定が素敵です。続きを楽しみにしております。 (2021年9月27日 11時) (レス) id: 77a139d8e9 (このIDを非表示/違反報告)
柚葉(プロフ) - 泣きながらも、読ませていただいてます。やっぱり生きててほしかった！！ (2021年9月25日 23時) (レス) @page39 id: 33c3d87eb8 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：紫音
| 作成日時：2021年9月5日 13時
