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「謙遜するな。君は上弦相手に一歩も引かず闘い倒した。そんな君が恋人であることを俺は誇りに思う!」
優しく前髪を掻き分けられ口付けが降ってくる。
「…杏寿郎さん…」
「ふ、本当に可愛らしい」
ゆっくりと顔が近づき、反射的に目を閉じる。
今度は唇に暖かい感触が。
「んん、……」
「意識が戻ったばかりだ。今は触れるだけにしておこう。さぁ、もう一眠りしなさい!今日はもう任務はないからな、君の側にいよう」
「…は、い………少し、眠……く……」
優しく撫でられるのを感じながらAはゆっくりと目を閉じた。
翌日目覚めたときには意識が大分はっきりしていた。
目覚めない炭治郎たちが心配で様子を見たいと言ったが、もう少し安静にしてからだと却下される。
その代わり、数人が入れ替わりお見舞いにきた。
アオイが走ってやってきたのには驚いた。
「Aさん!良かった…!本当に、良かった!私の代わりに連れていかれたからっ…」
「アオイさん、任務に行ってる間本当に気にしてて…」
「Aさんたちが意識不明で運ばれて来たときには号泣してたんですよ」
なほたちが口々に言う。
「…心配かけました。アオイさん。もう泣かないで…」
「ぐすっ…有り難うね。私にできることがあって言ってね。女の子だし…着替えとかお風呂とか」
「む!それなら俺が「お願いします」
煉獄の言葉を遮り即答するA。
不満そうな煉獄は無視してやった。
その後は善逸が泣きながら入ってきて…
花を活けに来てくれたカナヲにも心配された。
そして現在。
「そら、次は何がいい?」
「…こっちのお魚が…」
「うむ!では口を開きなさい」
「んむ…(モグモグ)」
運ばれてきた食事を煉獄の手によって食べさせられている。
勿論最初は断った。
……結果は今の状況で理解して欲しい。
「雛鳥のようで愛い!む、ここに飯粒が…」
「ひゃっ」
ペロリと口の脇を舐められたAは顔を真っ赤にさせる。
「…き、杏寿郎さんっ」
「ついていたのだから仕方ないだろう?」
「て、手で取ってください…」
「善処する!」
甘ーい空気を醸し出す二人の間に入っていく勇者はいなかった。
「よ、A」
「…師範」
煉獄が任務でいない時、雨宮が訪ねてきた。
「大丈夫か?派手にやられたなぁ〜」
「ご心配おかけしました」
「いや。上弦を倒したんだろ?よくやった。流石俺の弟子だ」
雨宮はAの頭を撫でる。
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紫音(プロフ) - gn001yukaringoさん» コメントありがとうございます!宇随さんのシーン、楽しんでいただけて良かったです(^-^)書く方も楽しかったですよ〜!雨宮さんは、ヒロインを溺愛してるのでこんな呼吸も生み出しています笑 (2021年9月4日 9時) (レス) id: 9d2f0b0ee2 (このIDを非表示/違反報告)
紫音(プロフ) - Topaz トパーズさん» おはようございます!コメントありがとうございます(^-^)ありがとうございます!宇随さんがボコられるシーン、楽しんでいただけたら幸いです(笑)これからもよろしくお願いします! (2021年9月4日 9時) (レス) id: 9d2f0b0ee2 (このIDを非表示/違反報告)
gn001yukaringo(プロフ) - 宇髄さん討伐編、お腹抱えて笑いました(笑)雨宮さんの呼吸がお茶目すぎますね(笑) (2021年8月31日 19時) (レス) id: be3c286e2c (このIDを非表示/違反報告)
Topaz トパーズ - 初コメ失礼いたします!この作品最初っから読みましたけど物凄く素敵な作品です!私的には今後の展開である煉獄さんと月柱さん(元)←名前忘れましたすみません が宇随さんをボコす場面を楽しみにしてます(笑)須磨ちゃん達に生暖かい目を向けられそうだな宇随さん (2021年8月28日 5時) (レス) id: 09b28cb614 (このIDを非表示/違反報告)
紫音(プロフ) - gn001yukaringoさん» 煉獄さんは、玖ノ型ちゃんと使えますからね!宇随さんはどうなってしまうのやら…… (2021年8月26日 16時) (レス) id: 9d2f0b0ee2 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:紫音 | 作成日時:2021年8月11日 13時