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「(あぁ…、だが…)」
煉獄は腕の中で鬼に語りかける少女を見た。
鬼殺隊だったからこそ、Aと出会えた。そしてもう逃がすつもりは毛頭ない。
鬼に礼を言うつもりはないが、出会えたこの運命に感謝はしている。
「(優しい子だ…これからは更に辛いこともあるだろう。せめて、この子の側で何があっても支えてやろう。全て俺が受け止めて、甘やかしてやろう)」
俺が支えよう。
いや
俺でなくてはならない。
俺以外の男が寄り添い、抱き締め、涙を拭い、すがられるなど………
絶対に許しはしない。
「悔しいよぅ！悔しいよぅ！何とかしてよォ兄ちゃあん！！」
子供のように駄々をこねながら、堕姫は塵となって消えた。
そして。
「梅！」
そう叫んだ妓夫太郎もまた音もなく塵になっていった。
「…あの帯の鬼…人だった頃はきっと梅って名前だったんだね」
「仲直りできたかな…」
「むー！(ｺｸｺｸ)」
頷く禰豆子を優しく撫でたAは安心したせいか体が重くなっていく。
「っ、げほっ…ぁ、苦しっ…」
「すぐに隠が来る！すぐに蝶屋敷に連れていくからもう大人しくしていろ！君もだ、竈門少年」
「…きょ、寿郎さん……少し……目を…閉じても……」
煉獄を見上げ、言い終わらないうちにAの意識は沈んでいった。
ーーーー
異空間 無限城
上弦の鬼達が集められている。
「(ここに集められたということは…上弦が鬼狩りにやられた)」
猗窩座は一人そう思った。
丁度いい、と辺りを見回す。
「琵琶女、無惨様はいらっしゃらないのか」
「まだ御見えではありません」
「なら上弦ノ壱はどこだ」
「……私は…ここにいる」
猗窩座が口を開こうとする前に無惨が姿を表した。
すぐに膝をつく。
無惨は上弦が欠けたことへの不快感と不信感を露にしていて不機嫌そのものだった。
猗窩座たちとは目も合わせずに上弦ノ伍に命令する。
「情報が確定したら半天狗と共にそこへ向かえ」
「ヒィィィ…承知しました…」
それだけ言うと無惨は消えた。
「上弦ノ壱」
「……なんだ」
猗窩座から話しかけるのは珍しい。
上弦ノ壱…黒死牟もそう思ったのか、ややあって返事が返ってきた。
「…お前と同じ呼吸を使う女がいた。技は違うが」
「…………」
「その女は奇妙な力を持っていた。…あれは、傷を治癒しているようだった」
治癒している、と聞いて初めて黒死牟の肩が跳ねた。
「…治癒、だと……それに…月の呼吸…」
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紫音(プロフ) - gn001yukaringoさん» コメントありがとうございます！宇随さんのシーン、楽しんでいただけて良かったです(^-^)書く方も楽しかったですよ〜！雨宮さんは、ヒロインを溺愛してるのでこんな呼吸も生み出しています笑 (2021年9月4日 9時) (
レス) id: 9d2f0b0ee2 (このIDを非表示/違反報告)
紫音(プロフ) - Topaz トパーズさん» おはようございます！コメントありがとうございます(^-^)ありがとうございます！宇随さんがボコられるシーン、楽しんでいただけたら幸いです(笑)これからもよろしくお願いします！ (2021年9月4日 9時) (レス) id: 9d2f0b0ee2 (このIDを非表示/違反報告)
gn001yukaringo(プロフ) - 宇髄さん討伐編、お腹抱えて笑いました(笑)雨宮さんの呼吸がお茶目すぎますね(笑) (2021年8月31日 19時) (レス) id: be3c286e2c (このIDを非表示/違反報告)
Topaz トパーズ - 初コメ失礼いたします！この作品最初っから読みましたけど物凄く素敵な作品です！私的には今後の展開である煉獄さんと月柱さん（元）←名前忘れましたすみません が宇随さんをボコす場面を楽しみにしてます（笑）須磨ちゃん達に生暖かい目を向けられそうだな宇随さん (2021年8月28日 5時) (レス) id: 09b28cb614 (このIDを非表示/違反報告)
紫音(プロフ) - gn001yukaringoさん» 煉獄さんは、玖ノ型ちゃんと使えますからね！宇随さんはどうなってしまうのやら…… (2021年8月26日 16時) (レス) id: 9d2f0b0ee2 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：紫音
| 作成日時：2021年8月11日 13時
