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善逸は昨夜から連絡がとれず、行方不明らしい。行方が分からなくなった者は「死んだ」と見なすと宇随は言った。
「お前らはもうここから出ろ。階級が低すぎる。ここにいる鬼が"上弦"だった場合、対処できない」
そして、「生きてる奴が勝ちなんだ」と言い残して消えていった。
「……炭治郎…」
「俺達が一番下の階級だから信用してもらえなかったのかな…」
「一番下ではないだろう!」
「ひゃっ!」
突然Aの後ろに煉獄が現れた。
「…杏寿郎さん、心臓に悪いです」
「すまない!だが君達は自分の階級を知らないのか?」
「こうするんだよ」
伊之助がグッと拳を握った。
「階級を示せ」
すると、握った拳の甲に文字が浮かび上がった。
「………わぁー」
「何それ…」
「藤の山で手ェこちょこちょされただろ?」
「知らなかった…」
「……私も」
Aは早速拳を握り「階級を示せ」と発した。
「あっ、出た…」
「ふむ!君は"己"か!短い期間で随分上がったな!」
「え!?A、俺たちより階級が上なのか!」
「……たぶん…炭治郎が入院とかしてる時に任務が結構入ってたから、それで…」
「くそ!子分に負けてらんねーぜ!」
炭治郎と伊之助は話し合い、日が落ちたら伊之助の元に行くこととなった。
炭治郎も伊之助も、そしてAも善逸と宇随の嫁たちが死んでいるとは思っていない。必ず生きていると信じていた。
「…音柱様の忠告は無視してしまうけど…」
「それでも!俺達は絶対に諦めない!絶対に助け出す!だから伊之助、A…死なないで欲しい」
「…勿論」
「俺もそう言おうと思っていたぜ!」
炭治郎と伊之助が去った後、Aは煉獄を見つめた。
「……止めないのですか?音柱様はここを出ろと仰ったのに」
「…上官の命に従えと、本来なら叱るべきだろうな。だが今回は…戦力が必要だ」
静かに言った。
「君がときと屋を抜けるなら、俺も外を見張ろう」
鬼が姿を見せるかもしれない、と煉獄は小さく呟いた。
〜おまけ
「ところで、柱の方は手の甲には何が出るんですか?」
「ふ、こうだ。"階級を示せ"」
煉獄の手の甲には"炎"という文字が浮かび上がった。
「わ、凄い…階級ではなくて何柱かが浮き出るんですね」
無意識に煉獄の手の甲をつんつんと突っついたり握ったりするA。
「……(何でこんなにも愛いんだ、この子は……もう食べてしまっていいだろうか)」
煉獄の葛藤は続く。
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紫音(プロフ) - gn001yukaringoさん» コメントありがとうございます!宇随さんのシーン、楽しんでいただけて良かったです(^-^)書く方も楽しかったですよ〜!雨宮さんは、ヒロインを溺愛してるのでこんな呼吸も生み出しています笑 (2021年9月4日 9時) (レス) id: 9d2f0b0ee2 (このIDを非表示/違反報告)
紫音(プロフ) - Topaz トパーズさん» おはようございます!コメントありがとうございます(^-^)ありがとうございます!宇随さんがボコられるシーン、楽しんでいただけたら幸いです(笑)これからもよろしくお願いします! (2021年9月4日 9時) (レス) id: 9d2f0b0ee2 (このIDを非表示/違反報告)
gn001yukaringo(プロフ) - 宇髄さん討伐編、お腹抱えて笑いました(笑)雨宮さんの呼吸がお茶目すぎますね(笑) (2021年8月31日 19時) (レス) id: be3c286e2c (このIDを非表示/違反報告)
Topaz トパーズ - 初コメ失礼いたします!この作品最初っから読みましたけど物凄く素敵な作品です!私的には今後の展開である煉獄さんと月柱さん(元)←名前忘れましたすみません が宇随さんをボコす場面を楽しみにしてます(笑)須磨ちゃん達に生暖かい目を向けられそうだな宇随さん (2021年8月28日 5時) (レス) id: 09b28cb614 (このIDを非表示/違反報告)
紫音(プロフ) - gn001yukaringoさん» 煉獄さんは、玖ノ型ちゃんと使えますからね!宇随さんはどうなってしまうのやら…… (2021年8月26日 16時) (レス) id: 9d2f0b0ee2 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:紫音 | 作成日時:2021年8月11日 13時