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その仕草がやけに色っぽくて。
Aは息を呑んだ。


「君の全部が欲しい。心も体も全部、俺だけのものにしたいんだ。なぁ、いいだろう?俺の隣に立ってくれ」


顔を近づけてくる煉獄の胸を必死で押した。


「待っ、落ち着いてください…!」

「む…」

煉獄は不満そうに顔を離した。


「……もう少し、考える時間をいただけませんか……」

「…すぐに返事は要らないと言ったのは俺だが…有耶無耶にされるのはお断りだぞ」

「…わ、わかっています…何分、色恋沙汰は初めてで慣れていない、もので……」


恥ずかしくなり俯きがちに言えば優しく髪をすかれる。


「む、そうだったな。君の刀を振るう美しい姿に煽られてつい気が焦ってしまった!」

「………炎柱様は、私を美化しすぎなのでは」

「そんなことはないぞ!君の戦う姿も、怪我を治している姿も…言葉は少ないが頬を赤らめたり恥じらったり焦ったりする姿も、たまに浮かべる笑顔もすべてが愛しい!」

「っ〜!」


直球で言葉を投げてくる煉獄にAはもうくらくらしている。


「わかってくれないのならまだまだあるぞ!」

「も、もう…いい…ですっ…」


手を伸ばし煉獄の口を塞ぐ。
煉獄は機嫌良さそうに笑っている。

「近いうちに返事をくれ。約束だ」

「………はい」


そう答えて頭を下げ、帰路に着こうとしたとき…プツッと頭上で音がして束ねていた髪が落ちてきた。



「あ……」

「む?髪紐が切れたか?」

「…はい。先程鬼の攻撃を受けたか…劣化していたか…」


生憎手元に予備の髪紐はない。
Aは溜息をつきながら切れた紐を拾い上げた。


「…竈門少女、これを」

「え?」


シュルッと音がして煉獄の髪がパサリと広がった。


「あ……」


初めて見る髪を下ろした煉獄に目を奪われた。
そんなAに気づいているのかいないのか、煉獄はそっとAの長い髪を弄ぶ。


「髪を下ろした姿は美しいだな。赤みがかかった艶のある髪はとても綺麗だ…」

「っ…」


煉獄は何度か髪を指に絡めた後、「後ろを向きなさい」とAの肩を叩いた。
素直にそれに従えば優しく髪を纏められ、高い位置で結ばれた。


「俺の髪紐だが使ってくれ」

「……!そんな、炎柱様のは…」

「家に帰ればたくさんある!どうか受け取ってくれないか?」

「…はい。ありがとうございます…」


結ばれた紐にそっと手を触れ、Aは頭を下げた。



「やっと、君に贈り物ができたな」



煉獄は嬉しそうに笑った。

嫉妬と贈り物→←.



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ゆり(プロフ) - あの…舐めるとか刺激が強すぎるので※付けてもらえませんか… (2021年8月14日 2時) (レス) id: 3faa843c0c (このIDを非表示/違反報告)
紫音(プロフ) - ohyutayaさん» 言いました!しかし本人は言った瞬間気付いておりません(^-^) (2021年8月8日 17時) (レス) id: 9d2f0b0ee2 (このIDを非表示/違反報告)
ohyutaya(プロフ) - 私の煉獄さんってサラッとすごいこと言いましたね (2021年8月8日 17時) (レス) id: a99629f64d (このIDを非表示/違反報告)
紫音(プロフ) - 晴琉-haru-さん» ありがとうございます(^-^)更新頑張って煉獄さんへの愛をぶつけていきますので、よろしくお願いします! (2021年8月5日 9時) (レス) id: 9d2f0b0ee2 (このIDを非表示/違反報告)
紫音(プロフ) - 空さん» ありがとうございます!夢主ちゃんにはいつでも瞬時に反応する煉獄さんです! (2021年8月5日 9時) (レス) id: 9d2f0b0ee2 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:紫音 | 作成日時:2021年7月17日 16時

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