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ゾクリと体が震えた。
ゆっくりと、更に体を近づけてくる煉獄に怖くなるA。


「ま、待って…ください…」

「君に拒否権はない」

「…え…」



ダンッ!


「っ、…ひっ…!」


Aの顔の横の壁に勢いよく右手をつく煉獄。その衝撃で壁の一部がパラパラと落ちた。


「さぁ、話をしようか」

「…え…えん、炎柱様」

「こちらを見ろ。目を反らすな」


左手で顎を掴まれ無理矢理顔をあげさせられる。片目ながらも鋭い眼光を放つ右目。左目は眼帯に覆われていた。
その目には怒りと…更に奥には情欲と熱が宿っているようで…怖いながらもどこか惹き付けられてしまう。


「…俺は今、怒っている。俺の質問に正直に答えなさい。そうすれば手荒な真似はしない」

「…は…はい」

「君が俺を避けているのは…現場にいながら俺の傷を完治させることができなかった、そして後遺症を残してしまったという罪悪感からか?」



顎を掴む手が弱まり、Aは小さく頷いた。


「…治癒の力がありながら…そして現場にいながら貴方を治しきることができませんでした。…師範から聞きましたが、炎柱様は視力の低下と呼吸の弱体化。…私は、一番肝心な部分を治す事ができない役立たずです」


自分で言ってて情けなくなる。
何故、あの時気絶した?
何故もっと早く治癒を始めなかった?
いや、もっとあの戦いに少しでも介入する力があれば煉獄が重傷を負わないようにできたかもしれない。

そんな後悔ばかりだ。

知らず知らずのうちにAの目からは涙が伝っていた。



それを見た煉獄が静かに言った。


「……君はよくやった」

「………!」

「俺には君の葛藤を本当に理解することはできん。だが、俺はこうして君のお陰で生きていて、また動けて鬼を狩れる。君の、お陰でだ」

「っ、でも」

「あぁ、君は納得しないだろう。だが俺の死を覆したんだ、君は。それがどれだけの奇跡かわかるか?俺は後遺症なんぞ全く気にしないし、君を責める気などない。むしろ…何度でも礼を言いたいくらいだ」

「………」

「ふ、まさか俺が「何故治癒の力を持ってるのに完全に治してくれなかった、後遺症が残ったぞ」と君を責めると思っていたか?」

「…そ、んなことは…炎柱様は言わない…です」

「そうだな。君はこれから俺を見るたびに罪悪感に駆られて顔を背けるのか?…違うだろう。悔しい思いをしたなら次の段階に行けるように鍛練を積み、前に進むべきだろう」


その言葉にAは目を見開いた。

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ゆり(プロフ) - あの…舐めるとか刺激が強すぎるので※付けてもらえませんか… (2021年8月14日 2時) (レス) id: 3faa843c0c (このIDを非表示/違反報告)
紫音(プロフ) - ohyutayaさん» 言いました!しかし本人は言った瞬間気付いておりません(^-^) (2021年8月8日 17時) (レス) id: 9d2f0b0ee2 (このIDを非表示/違反報告)
ohyutaya(プロフ) - 私の煉獄さんってサラッとすごいこと言いましたね (2021年8月8日 17時) (レス) id: a99629f64d (このIDを非表示/違反報告)
紫音(プロフ) - 晴琉-haru-さん» ありがとうございます(^-^)更新頑張って煉獄さんへの愛をぶつけていきますので、よろしくお願いします! (2021年8月5日 9時) (レス) id: 9d2f0b0ee2 (このIDを非表示/違反報告)
紫音(プロフ) - 空さん» ありがとうございます!夢主ちゃんにはいつでも瞬時に反応する煉獄さんです! (2021年8月5日 9時) (レス) id: 9d2f0b0ee2 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:紫音 | 作成日時:2021年7月17日 16時

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