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「わかりました」と快諾したAは訓練が終わった後、早速指定された部屋に向かう。
胡蝶曰く、蝶屋敷の一番奥の部屋は日当たりが悪くあまり使わないらしい。それでもたまに換気や掃除をしないと黴が生えたり空気が悪くなってしまうとか。
その部屋に入ると、確かに薄暗い。
「(…窓、一時間くらい開けとけばいいのかな？)」
静かに部屋に進み、窓に手をかけたとき。
「あぁ…やっと捕まえた」
聞き慣れた声が響いた。
「え…」
ビクリと肩を揺らし、素早く振り向けば部屋の入り口に煉獄が立っていた。
「な、何…で…炎柱様が…」
「ふ、何故俺がここにいるか気になるか？」
ピシャリと障子が閉められる。
その音がやけに大きく、Aはまた肩を震わせる。
煉獄は笑みこそ浮かべているものの目は全く笑っていない。
……怒っている。間違いなく。
「全く。同じ屋根の下にいるくせに君はあからさまに避けてくれる」
「…あ、あの…」
足音もなくゆっくりと近づいてくる煉獄から逃げるようにAも後ろに下がる。
それも殆ど効果がなく、窓の近くにいたAの背中はすぐに壁に当たった。
目の前には、煉獄。
すると、煉獄はフッと優しく笑った。
「まずは礼をきちんと言わねばな。あそこで君が治癒の力を使ってくれなければ、俺は死んでいた。胡蝶にも言われたが…腹を貫かれても今こうして生きていることは間違いなく奇跡だ。竈門少女、感謝する。俺の命を救ってくれたのは紛れもなく君だ。…本当にありがとう」
「え…あ、私は…そんな…それに、完治させることは、できなかったのですから…」
「それでもあそこで死ぬ覚悟をしたからな。君のお陰で生き長らえた」
「……はい」
意外にも優しく礼を言ってくる煉獄。
先程の威圧感は気のせいだったのだろうか…。
それなら、後は早く仕事をしてここを出れば良い。
「…炎柱様のお気持ちはわかりましたので…もう、大丈夫ですよ。…私は窓を開けたらこれで……」
「何を言っている？まだ話は序盤ですらないぞ？」
煉獄の纏う雰囲気がまた変わった。
最初の、冷たく研ぎ澄まされは空気が再び部屋に満ちた。
これは、危険。
Aの頭の中で警鐘だ鳴り響く。
ここから逃げなければ。
何とか入り口まで行ければと閉められた障子を見ていたのに気付いたのか、煉獄は目を細めた。
「俺が君を逃がすとでも？やっとこうして檻に入れることができたのに？」
嘲笑うように煉獄が言った。
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ゆり(プロフ) - あの…舐めるとか刺激が強すぎるので※付けてもらえませんか… (2021年8月14日 2時) (
レス) id: 3faa843c0c (このIDを非表示/違反報告)
紫音(プロフ) - ohyutayaさん» 言いました！しかし本人は言った瞬間気付いておりません(^-^) (2021年8月8日 17時) (レス) id: 9d2f0b0ee2 (このIDを非表示/違反報告)
ohyutaya(プロフ) - 私の煉獄さんってサラッとすごいこと言いましたね (2021年8月8日 17時) (レス) id: a99629f64d (このIDを非表示/違反報告)
紫音(プロフ) - 晴琉-haru-さん» ありがとうございます(^-^)更新頑張って煉獄さんへの愛をぶつけていきますので、よろしくお願いします！ (2021年8月5日 9時) (レス) id: 9d2f0b0ee2 (このIDを非表示/違反報告)
紫音(プロフ) - 空さん» ありがとうございます！夢主ちゃんにはいつでも瞬時に反応する煉獄さんです！ (2021年8月5日 9時) (レス) id: 9d2f0b0ee2 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：紫音
| 作成日時：2021年7月17日 16時
