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治癒の力 ページ4

大変だった。
何がって、刺身包丁片手に煉獄に迫る雨宮を止めるのが、だ。

刀は隊律違反だからと刺身包丁を振り回す雨宮を、煉獄は「ちゃんと手順を踏みます故、ご心配なく!」と無自覚に煽っているから質が悪い。

何とか間に入り、雨宮を宥め、煉獄に謝罪とお礼を丁寧に言って別れた。
(その際、「また出掛けよう!」という言葉に雨宮が反応したのは無視したが)








逢い引きの後から煉獄が一層Aを甘やかすようになった気がする。


「息災か、竈門少女」

「……あ、炎柱様…」


任務の帰り、少し傷を負ったAが蝶屋敷に寄れば後ろから煉獄に声をかけられた。


「怪我をしたのか?」

「…少し…。あの、引っ掛かれただけですので」

「ふむ…ならば俺が手当てしよう!」


返事も聞かず煉獄はAを縁側に連れていくと隣に座らせた。


「…思ったんだが、自分の治癒の力では治さないのか?」


するとAはあぁ…と眉を顰めた。


「…よく言われるのですが、あの…私は自分は治せないのです」


Aは自分の腕の傷に手を翳す。
白く淡い光が灯るが…不死川を治したときのようには傷は塞がらない。


「なんと…!」

「あくまで、他者の傷を治すだけなのです」


煉獄はAの腕を掴むと顔を近づけた。


「ならば尚更…きちんと治療せねばな」


あ、と思った時には遅かった。


「っ、ちょっ…!」


煉獄は腕の傷にそっと舌を這わせる。
ゆっくりと舌先でなぞれば、ピリッとした痛みがAを襲った。


「ん、痛っ…ぁっ…!」


痛みを耐えるようにAの口から小さな声が漏れる。
それは、何故か酷く官能的で……


「っ、ん、や…も、いいっ…ですっ…!」

「っは…こら、まだ消毒中だ」


咎めながらも強めに舐め上げればピクッとAの体が跳ねる。
腕を引こうとしても煉獄の力の方が圧倒的に強いのか全く動かなかった。


「っ、ん…!ぁぁっ…!」


ギュッと目を瞑り耐える。
すると、やっと煉獄が顔を離した。


「い、痛い、です……!」

「消毒だから仕方ない!しかし……」


煉獄はAの腕を掴んだまま目を細めた。


「随分と可愛らしい声を出すのだな…君は」



その言葉にカァッと顔が赤くなる。


「…な、何を…言ってるんですか…!」

「ふ、可愛らしすぎて味見をしたくなった」



掴んだままのAの腕を引き、強引に抱き寄せる。

抗議しようと顔を上げたAの顎を掴み、唇に当たらない、口の端のすぐ横にそっと口付けた。

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ゆり(プロフ) - あの…舐めるとか刺激が強すぎるので※付けてもらえませんか… (2021年8月14日 2時) (レス) id: 3faa843c0c (このIDを非表示/違反報告)
紫音(プロフ) - ohyutayaさん» 言いました!しかし本人は言った瞬間気付いておりません(^-^) (2021年8月8日 17時) (レス) id: 9d2f0b0ee2 (このIDを非表示/違反報告)
ohyutaya(プロフ) - 私の煉獄さんってサラッとすごいこと言いましたね (2021年8月8日 17時) (レス) id: a99629f64d (このIDを非表示/違反報告)
紫音(プロフ) - 晴琉-haru-さん» ありがとうございます(^-^)更新頑張って煉獄さんへの愛をぶつけていきますので、よろしくお願いします! (2021年8月5日 9時) (レス) id: 9d2f0b0ee2 (このIDを非表示/違反報告)
紫音(プロフ) - 空さん» ありがとうございます!夢主ちゃんにはいつでも瞬時に反応する煉獄さんです! (2021年8月5日 9時) (レス) id: 9d2f0b0ee2 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:紫音 | 作成日時:2021年7月17日 16時

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