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善逸の指示により羽織の下に上手く刀を隠した。(一名隠せてない猪頭もいたが、無視だ)


「これに乗れば煉獄さんに会えるはずなんだけど…」


胡蝶から貰った紙を見ながら炭治郎が言う。
「煉獄に会える」
それを聞いたAは何故か嬉しさが込み上げてきた。
無意識に髪紐に触れる。
煉獄が、くれた髪紐に。


……早く会いたい、なんて。


その考えを隠すように首を振った。


「じゃあ切符買ってくるから静かにしてるんだぞ」

「…私も行く」


善逸と二人で切符を買い、四人は汽車に乗り込む。





「うぉぉぉ!腹の中だ!」


案の定、乗り込んだ伊之助は五月蝿かった。
しかしその叫び声をかき消す程の声を上げている人物がいた。



「うまい!うまい!」

「…………」


Aは無言で炭治郎を見て、その声の方を指差す。
炭治郎はうわぁーと言う顔で近づき、控えめに声をかけた。


「うまい!うまい!」

「あ…あの、煉獄さん」

「うまい!うまい!」


反応が無いので選手交替である。
Aが近づいた。


「……炎柱様」

「む!?竈門少女か!君に会えるとは嬉しいぞ!…こちらにおいで」



「えぇー…何でAちゃんだと一回で反応するの…何この違い……」


若干引いている善逸を他所に、煉獄はAの手を握ると自分の横に座らせた。
Aはされるがままである。


「…お元気そうでなによりです」

「うむ!胡蝶から少年達のことは聞いていたが…君も来るとは。会えて嬉しいぞ!」

「っ、」


そっと頬を撫でられ、うっすらと赤くなるA。


「ふふ、可愛らしい。ほら、俺の弁当を一口やろう。口を開けなさい」

「…え、あ、でも…」

「ほら」


口元に箸を持ってこられて、咄嗟に口を開いた。
口に入れられたおかずを咀嚼していれば、それを優しい目で見つめられた。


「ん、美味しい…」

「それは良かった!そら、もう一口だ!」


一度やると抵抗が無くなる、とはよく言ったもの。
煉獄が運んでくれるおかずをはむはむと頬張っていると、少し赤い顔をして前に座る兄と目が合った。


「ぁ……!」


途端にいつものように二人きりではないこと、煉獄に食べさせてもらっていることを思い出して恥ずかしさが込み上げてくる。


「…え、炎柱様っ…もう、お腹いっぱいですので、大丈夫ですっ…」

「む、そうか」


空になった容器を乗務員に片付けてもらい、炭治郎が改めて本題に入る。(座席の位置は変わらず、Aは煉獄のとなりの大人しく座っている)

.→←無限列車



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ゆり(プロフ) - あの…舐めるとか刺激が強すぎるので※付けてもらえませんか… (2021年8月14日 2時) (レス) id: 3faa843c0c (このIDを非表示/違反報告)
紫音(プロフ) - ohyutayaさん» 言いました!しかし本人は言った瞬間気付いておりません(^-^) (2021年8月8日 17時) (レス) id: 9d2f0b0ee2 (このIDを非表示/違反報告)
ohyutaya(プロフ) - 私の煉獄さんってサラッとすごいこと言いましたね (2021年8月8日 17時) (レス) id: a99629f64d (このIDを非表示/違反報告)
紫音(プロフ) - 晴琉-haru-さん» ありがとうございます(^-^)更新頑張って煉獄さんへの愛をぶつけていきますので、よろしくお願いします! (2021年8月5日 9時) (レス) id: 9d2f0b0ee2 (このIDを非表示/違反報告)
紫音(プロフ) - 空さん» ありがとうございます!夢主ちゃんにはいつでも瞬時に反応する煉獄さんです! (2021年8月5日 9時) (レス) id: 9d2f0b0ee2 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:紫音 | 作成日時:2021年7月17日 16時

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