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『ねぇ、どっか行かん?』
その声で、心地良い昼過ぎの静寂は破られた。
「ぇ゙、家から出んの?今から?マジで?正気?」
『そんな疑わなくても良くない?泣いちゃうぜ?Aちゃん、ぴゅあぴゅあハートだからな。』
そう言うと、わかり易く顔を顰める、優。
「いや、やっぱり、外出よっか。どこ行くの?歌舞伎町行ってみたいんだけど。」
『私、六本木の気分だったんだけど。』
「は、六本木何あんの?」
『………………、イタリアン料理?、とか。』
「………、間が空いたな…。歌舞伎町にしな。ホスト行ってみたいし。」
割と、面食いだよな、お前。
『私、キャバ嬢とイチャイチャしたい。可愛い子いっぱい居るんでしょ?おぢさん、わくわくしちゃうなぁ。』
「………、お前、ほんとに女で良かったな。男でやったら、セクハラで訴えられてたぞ。」
『じゃぁ、今回は私が譲って歌舞伎町行こう。』
「てんきゅ。何か奢るわ。」
『ありがと。』
服を漁り、一番最初に手に触れたものを着る。
今回は、ホットパンツ、いや、股下5センチ…?
、気を取り直して、上は、肩出し…？
露出多過ぎませんか…? ぇ、これから歌舞伎町行くんだよね…?これくらい露出あった方が良いのかな…、
優の服は…、私と同じ様な感じか…?
『ぇ、良いのかな、こんな服で…、』
「ん゙、良いんじゃないの、かなぁ〜、私も行ったことないから分かん無いんだよね。」
『そ、そうだよね、行ってみないと分かんないよね。絡まれたら再起不能にすればいいしね。』
「そうだよ。この世の、面倒な事はたった一つの、簡単な事をすれば終わるんだから。」
相手の頭に
文字にしてしまえば、
それだけ。
『そう。やっぱり、私等は、私等でしか分からない。』
「似た者同士ってコト。」
早く出かけよっか。
うん、そうだね。
どうやって行くか分かる?
教えて上げる。すぐ着くよ。
ありがと。助かるわ。
電車に揺られて着いたネオン街は、まるで違う場所だった。
『ふわぁ〜！すっごぉーい!』
「声が少女漫画の主人公みたい。でも、確かに凄いね。」
こんなキラキラした所、初めてだ。
＿＿＿＿
作者が病みました。一日で治った。
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作者名：てんごく | 作成日時：2023年11月20日 16時
