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『うん、まぁ、そんな感じ。え、何でそんな覚えてんの？』
いや、ガチ目に覚えとらんのやけど何で?!
何で優はそんなハッキリ覚えてんの？
意味分かんないんだけど。
「これがお前との頭の違いさ…！」
黙れ、私より定期試験の点数低かったくせに。ﾍｯ
『私のほうが試験の点数高かった…。』
「学年首位か、二位の違いだろ。」
『煩い。』
「また、話が脱線してる。」
確かに。ｳﾝｳﾝ
「で、それで、何か道路でうずくまってた君たち二人にAは、言ったんだよね。」
覚えてるかもしれないけど。、そう言って続ける。
「確か、『お礼は良いよ、でも、君達二人が、大人になったら返してね。』って言って、今、眼の前に居るのがその二人組なのよね。」
一回二人の方を向いて、それから私に視線を戻し、ニヤ、そう笑って問いかける。
何を返してもらう？、と。
その答えは、もう分かる。
緊張した面持ちで私の方を見る二人組。
そちらを見ずに答えを言う。
『私に、
あ＿＿い＿＿さ＿＿れ＿＿て＿＿
』
え？、みたいな顔の二人。だよね、でも、やってみたかったの。
自分の、モノが欲しかったの。
『勿論、君達が嫌なことや、傷付くような事はしない。私のする事が嫌だったら、突き飛ばしてくれても構わない。』
私のエゴだから。お姉さんが気紛れで助けられたと聞いたら怒るだろう。
そう思ったのに、私の口は勝手に動いていた。
『私さ、別に、助けようと思って、助けたわけじゃ無かったの。』
そう言うと、眉を潜める二人。
『あの時は死にたかった。全部どうでも良くなった。勿論、貴方達の大事な人の事も。』
ベージュに近い白の、髪色の子が立ち上がりかけ、黒髪の子が抑える。
『だってさ、私は別に助けに行ったまま、あの家の中で、二人心中しても良かったんだよ。わざわざ、出てくる必要は無かった。』
わかるでしょ。そう言うと、二対の目が鋭く私を見据えた。
『だけど、私は出て来たね。理由を問われても、私は今、答えを持っていない。』
死にたかったのに、出てきた。その理由は今でも解らない。でも、死ぬの反対は、生きる。私は生きたかったから出てきた。
それが今一番納得できている答え。
『見返りとして、貴方達は何を求められると思った？』
お金? 身体? 全部違う
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作者名：てんごく | 作成日時：2023年11月20日 16時
