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5 ~回想~ ページ6

〜〜回想〜〜 (優、語り手なのにA目線です)






自分の存在意義についてガチ目に悩んでいた時。





こんな、失敗作、神様も要らないよねって思って。






何回も自 殺しようとした。でも、死ねない。


殺してくれない。全部、未遂で終わった。







何がいけないんだろう。何で楽になることを許してくれないのだろう。





ずっと悩んで、やっと、答えだと思うものに辿り着いた。




人を助けて、その代わりに死ねば、許してくれるんじゃないかって。








でも、そんな事ある?

丁度、死にかかって助けを求めてくれる人に会える可能性なんてゼロにも等しい。







そう思ってた。














ある日の下校中。家が燃えてたの。







パチパチと音を立てて燃える炎は、
人の生命なんて簡単に奪えるものだと分かっているはずなのに。






不思議と怖くはない。










寧ろ、喜んでた。特に、まだ、中に人が居るって聞いたときなんかは。













誰かに感謝されて、「ヒーロー」になって死ねるって。












だから、止める優の声を無視して、少しだけ残っていた水筒の水を頭からかけて、


メラメラと真っ赤な炎を上げて燃える家に飛び込んだ。











最初に感じたのは、熱い、という事。









一回息を吸い込んで、その度に喉と肺が燃えるように熱い。














入る前にかけた水も、直ぐにシューシューと、蒸発していった。












着ている服が焦げて、真っ黒な炭と、綺麗な火の粉が、舞う中、






私は生き残った人を探してもっと奥へ入っていった。















乱暴に開けてあるリビングらしき場所に入ると、少し目立たないところに人、否、私と同じ形のモノがある。







近寄って見ると辛うじて、ひゅーひゅーという呼吸音が聞こえる為生きているのだろう。








そう思い、出来るだけ刺激を与えないように優しく持ち上げる。








そうして、ゆっくりと、でも、出来るだけの速さで歩きながら玄関へと向かい、外気に触れる。










その瞬間、ドォォォン



と、爆音を立ててさっきまで居たところが崩れた。









そして、駆け寄ってくる救急隊員と、優。






救急隊員にその子を引き渡し、優に顔を向ける。






『ごめんね』そう言って謝ろうとして。


ちゃんと許してくれた。



その後、脇に居た子に何か言ったの。2人組に。

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作者名:てんごく | 作成日時:2023年11月20日 16時

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