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きらきらしてて、目が周りそう。
田舎者の私達は、少しの間ベンチで休む。
「何か、飲み物でも買ってこようか。」
『マジ?ありがと。私冷たいやつ。』
「わざわざ温かいやつ買ってこねぇよ。」
軽やかな足音を立てて優の背中が遠くなる。
こんな所で一人だと、また、絡まれちゃうんだろうなぁ。
何て、考えるもんじゃないね。
実現しちゃうじゃない。
只今、絶賛絡まれております。
不細工に。私はもっと背が高くて、顔が綺麗な人が良いんだけどなぁ。
でも、背はそんな気にしないかな。男で可愛い子も居るし。
一虎、元気かな。私が少し先にネンショー出ちゃったからな。
また、自傷とかしてないと良いな。
約束覚えてるかな。
忘れちゃったかな。もう、ネンショー出たのかな。
会え、はしないか。
弟と姉。そんな感じだった。年上の兄弟しか持っていなかったから、嬉しかった。
かわいかったし。一虎がいたから私の男の子への褒め言葉が変わったんだよな。
格好良いから、可愛いに。
ブツブツと妄想にふけっていると、痺れを切らしたのか、ナンパしてきていた男が、強引に私の腕を掴んできた。
『ッ、辞めて、下さい、。』
可愛い子、演じとこ。
うるうる、なんちって。
あ゙〜、誰か来てくんないかな〜、。此処は目立ちそうだから嫌なんだよな。
『ッ、けほ…、な、煙草…、煙草やだなぁ。』
さっきから薄っすらと感じていた煙草の匂いが急に濃くなる。
誰だよ、吸ってんの!くせぇんだよ!!
モテねぇぞ、おら!!クソ!!
てか、誰だ。
あ、居たわ。絡んできてた奴らより頭一つ分ぐらい背が高い人。
え、手の刺青の趣味よ。つ、罪と罰…?、本か…?
いや、The・不良ってやつか。悪そう。
「おい、お前らかア?、此処らへんで最近イキってるとか言う奴らはよォ。ガチ、ダリィんだよなぁ。」
その人は、煙草を捨て踏み付けてから続けた。
「ま、とりまダリィから死んどけ。」
いや、アニメでさ、5歳児位まで皆が大ハマリする、アンパン男とバイキン男が戦うやつ、あ。
バイキン男ってさ、アンパン男に倒される時バイバイキーンって言いながらキラーンって星になって消えてくじゃん。
まさにそれ。その人が殴ると、歯とか血とかと一緒に人が飛んでく。ピューンって。
あら、嫌だ怖い。でもこれは助けてくれた、ということなのか?
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作者名:てんごく | 作成日時:2023年11月20日 16時