ミニティアラエメラルド (ページ10)

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- BH side -

母「ベッキョナ？あのね、お父さんが倒れちゃって、疲労だと思うんだけどね。ちょっと一回帰ってこれる？」

という連絡だった。
同じように兄ちゃんにも連絡を入れたらしいけど部活の顧問もしているから休みはなかなか取れないらしく電話で話すのがやっとらしい。

俺は週末の休みもも兼ね合わせて2泊3日できるよう調整して帰ってきた。

病院の先生によるとやっぱり疲労が原因だろうということだった。
数日入院して帰ってきたが、その間は母親が仕事に専念して親戚の力も借りながらという状態だったらしい。

両親から仕事を継いで欲しいと言われたことは一度もない。

だが何年も続けてきた仕事をここで終わらせるのもどうなんだろうってことは何年も前から思っていたから、自分から継がせて欲しいとお願いした。

すぐには無理だけど、今の仕事が落ち着いたら帰ってくることを伝えてまた騒がしくて心が落ち着かない都会に帰ってきた。

それからの行動は早かった。

休み明けに出社した時、上司に感謝を伝えた流れで会社を辞めることを伝え、それから仕事の後継も考えつつ1ヶ月後に退社することができた。

会社のことに並行して家の退去手続きもしていたのでこの時ばかりは自分の行動力に自分で褒めたいくらいだった。

実家に帰ってきてからは父さんのサポートという形で仕事をこなしていて、父から見て‘’もう大丈夫だな‘’ってタイミングがきたら完全に引き継ぐということになった。

半年も経てば1人でできることも増えてきたし、任せてくれることも増えてきたけど、前職で営業をしていたこともあってなかなか事務仕事というのが難しくてまだ完全に1人で全てをこなすのは難しい。

これが俺の今までのこと。