花柱は1人の少年に振り回されている【鬼滅の刃】

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そしてその日から二人の鬼ごっこが始まった



【町中で】


カナエ「あら！奇遇ね！Aもこの町にいたの？早速だけど継………」


A「失礼します」




【藤の家紋の家】


カナエ「Aもここに泊まってたなんて奇遇ね！やっぱり継……」


A「失礼します」




【合同任務】


カナエ「最近Aと合同任務になることが多いわね！」


A「気のせいです」


カナエ「私の継……」


A「……失礼します」




【単独任務の後】


A「……ふぅ」


カナエ「A！任務お疲れ様！！」


A「！？」


カナエ「私の継……」


A「失礼します！」




毎日毎日何処かしらで必ずと言っていいほどカナエに会うA
そろそろ彼女は我慢の限界にきていた




そしてまた単独任務の後＿＿＿



カナエ「今日も任務お疲れ様！」



A「……」



カナエ「A！私の継……」



A「いい加減にしてください！！！」



カナエ「！？」



A「私は貴女の継子になるつもりはありません！！どうかお引き取りください！！」



ｾﾞｪ…ｾﾞｪ…と息をするA
そんなAを見てカナエは嬉しそうに微笑んだ



カナエ「やっと笑顔以外の表情を見せてくれたね」



A「……ッ！！」



A「(駄目駄目！！

真菰はこんなこと言わない！！

真菰は滅多に怒らないんだから！！

真菰にならないと……

真菰に……)」



Aが自身に言い聞かせているとカナエはある質問をした



カナエ「Aはどうして私の継子になりたくないの？」



A「……」



だがAは答えない



カナエ「……私のことが嫌いだから？」



A「違います」



Aは俯いたまま口を開いた



A「私はもう大切な人を作りたくないんです

私たちはいつも死と隣り合わせ

いつ死んでもおかしくない

そんな環境で大切な人を作ったらまた辛くなる、苦しくなる、怖くなる

……もう大切な人が目の前で死ぬ姿なんて見たくない」



Aは"あの日"を思い出しながら言った



カナエ「……そうね、私たちはいつ死んでもおかしくない
大切な人が目の前で死ぬ恐怖も痛みも苦しみも分からないわけじゃない」



A「……」



カナエ「でもね、これだけは言えるわ。私は貴女の前で絶対に死んだりしない」



A「……どうしてですか？

どうして"絶対"なんて言えるんですか？

この世に"絶対"なんて言葉はあり得ない！！」

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