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第百七十七話_明かされる本当の真実 ページ5

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Aは俯いていた顔を上げ、視線をユキの方に向けようとするが



ユキ『そのままで、聞いて欲しい』



初めて聞く母の声は少女のようなあどけなさを残した声だった



ユキ『二十年くらい前の話

私はこの世界に絶望していたの

生きる事に、人生というモノに、希望なんてなかった

早く死にたい、どうやったら死ねるのか

日々考えていたのはその事ばかり」



A「………」



脳裏に過るのは『彼』の姿
母の考えは、四年前の太宰そのものだ



ユキ『そんな中で、彼に出会った』



自分と同じ赤色の瞳が懐かしそうに細められる



ユキ『彼のおかげで私は初めて愛を知った』



其の『彼』こそが___



ユキ『貴女のお父さんに私は恋をした』



A「……恋…」



ユキ『でも、私……本当に馬鹿な事をしてしまったの』



A「!…真逆……」



ユキは黙って頷く
それはあの魔人が云っていた言葉を肯定する事を意味する



ユキ『当時の私は愛がどういうモノなのか、判らなかった。だから、私は愛を知るために彼を利用した』



A「………」



ユキ『その後、私は自分が彼に恋をしている事を自覚して、彼にかけていた異能を解いた』



自分の過ちを、想いを、全部父に話し、母は父を手放そうとした
でも、そんな中でも、父は___



ユキ『彼は私を許してくれた。其れ処か、本当は異能に掛かってなかったんだって』



人から奪った異能力だからこそ
其の力を理解していない部分もある



悪魔が父に行った記憶の書き換えは
『ユキの事を好いている』というもの



だが、初めから父は悪魔の事を好いていたので、其の書き換えは無効になった



そうとは知らない悪魔はただ純粋に想いを伝えてくれた父に惚れたのだ



ユキ『この話をしても、あの時の貴女は絶対に信じてくれない。だから、貴女が心から信頼している人を頼った』



魔人が何処までこの真実を知っていたのかは知らない
だが、彼が告げたことは外野から見れば
母はそう思われるような事をしてしまったのも事実
それを自覚しているからこそ、彼女は自分ではなく、織田作之助を使い、Aを救う選択をした



A「貴女のその判断は正しい……」



彼だったから、未遂で終わった
彼だから、諦めていた心が、堕ちていた心が、また光へと戻ってこれた

第百七十八話_母の想い→←第百七十六話_選んだ道は間違っていない



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設定タグ:文豪ストレイドッグス , 文スト , 太宰治   
作品ジャンル:アニメ
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みゆき(プロフ) - 布団になりたいさん» こちらこそ浮気中や気分の左右によって1ヶ月、2ヶ月余裕で放置するので、コメント凄くありがたいです!!文ストの方に目を向けるきっかけになるので!! (3月10日 20時) (レス) id: 475a141bfc (このIDを非表示/違反報告)
布団になりたい - みゆきさん» うわぁ…!!!良かったぁ…、この作品生きがいなので更新ほんとに嬉しいです…!逆にすみません、、 (3月10日 9時) (レス) id: 2f59deb4b8 (このIDを非表示/違反報告)
みゆき(プロフ) - 布団になりたいさん» すみません!!絶賛他のアニメに浮気中です!!(正直に言えばいいと思ってるなよ)取り敢えず、本編は2話更新しましたが、DEAD APPLEはもう少々お待ち下さい😭💦💦 (3月9日 15時) (レス) id: 475a141bfc (このIDを非表示/違反報告)
布団になりたい - えっ終わっちゃうんですか…!? (3月8日 0時) (レス) id: 2f59deb4b8 (このIDを非表示/違反報告)
Rio*(プロフ) - デップル希望します! (2月4日 20時) (レス) @page10 id: 31d091d700 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:みゆき | 作成日時:2023年12月31日 10時

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