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第百七十五話_人のため ページ3

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彼は今まで何を聞いていたのだ?
悪魔の娘である私が、悪魔の血が流れている私が、悪魔になれないなんて、そんなことあり得ない



A「何を根拠にッ……!!」



織田「お前の過去、血筋、親、どれを聞いても、お前が母親と同じ『悪魔』になれるなんて思えない」



A「………」



織田「俺の知ってるAは『人のために』動く事が出来る優しい子だ」



A「人の、ため……?」



それは違う
だって、それは織田作が死んだ後に貴方の言葉を、約束を、証明したくてやってたことなんだから



A「貴方が、遺した言葉が私をそうさせただけ

織田作の望む私になりたかった

約束を守り続けたかった

貴方が導いてくれた光に居たかった

でも、それはもう叶わない」



織田「そんなことない

俺はお前の事を誰よりもずっと見てた

お前はあの頃から、誰かが傷付きそうになったら、必死に守ってた

一人でも多く死者を出させないようにしてたことを俺は知ってる

お前が銃を握り、敵と対峙するときは何時も『誰かのため』だった」



姉の鈴音を守るために自分と戦った
太宰の部下を死なせないために戦った
相棒である芥川が死なないように戦った
自分を助けるために戦ってくれた



意思を持たない人形だったというが
織田にはちゃんと奥底にある『守りたい』というAの想いに気付いていた



織田「そんな子が、血と暴力の全てを支配した悪魔になんてなれるわけがない」



A「だったら…何で、太宰と安吾はこの事を教えてくれなかったの?」



織田作が気付いていた事を、あの二人が気付かないなんてあり得ない



織田「二人はAが真実を知る時に一番傷付かない方法を探していただけだ」



A「………」



織田「Aが大事だからこそ、慎重に動いていたんだと思う」



それには覚えがある
敦が過去を受け入れる姿を見届ける役を何故、太宰は、私に任せたのか



それは私も同じように、己自身が知らない過去に直面した時にその時の彼の姿を思い出すため



どんな過去でも向き合えば乗り越えられると証明するための一個の道標として
私のためを想った、太宰の行動



A「『第二の悪魔』になられては困るからっていう脅威の対象としてじゃなく
太宰も、安吾も、私を想っての事だったって思って善いの?」



織田「嗚呼、それ以外は絶対にあり得ない。断言できる」

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設定タグ:文豪ストレイドッグス , 文スト , 太宰治   
作品ジャンル:アニメ
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みゆき(プロフ) - 布団になりたいさん» こちらこそ浮気中や気分の左右によって1ヶ月、2ヶ月余裕で放置するので、コメント凄くありがたいです!!文ストの方に目を向けるきっかけになるので!! (3月10日 20時) (レス) id: 475a141bfc (このIDを非表示/違反報告)
布団になりたい - みゆきさん» うわぁ…!!!良かったぁ…、この作品生きがいなので更新ほんとに嬉しいです…!逆にすみません、、 (3月10日 9時) (レス) id: 2f59deb4b8 (このIDを非表示/違反報告)
みゆき(プロフ) - 布団になりたいさん» すみません!!絶賛他のアニメに浮気中です!!(正直に言えばいいと思ってるなよ)取り敢えず、本編は2話更新しましたが、DEAD APPLEはもう少々お待ち下さい😭💦💦 (3月9日 15時) (レス) id: 475a141bfc (このIDを非表示/違反報告)
布団になりたい - えっ終わっちゃうんですか…!? (3月8日 0時) (レス) id: 2f59deb4b8 (このIDを非表示/違反報告)
Rio*(プロフ) - デップル希望します! (2月4日 20時) (レス) @page10 id: 31d091d700 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:みゆき | 作成日時:2023年12月31日 10時

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