花柱は１人の少年に振り回されている【鬼滅の刃】【弐】

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その夜、Aは扉を開け、座ったまま寝ている炭治郎の前に立った



A「………本当に会うまで待つつもりでいるの？」



Aは眠っている炭治郎に問いかける
勿論、炭治郎から返答はない



A「……馬鹿だね、君」



そう言いながらもAは炭治郎を抱き上げ、禰豆子が入っている木箱を背負う
木箱からはカリカリと音がなった



A「……今、君たちを中に入れてあげるからね」



Aが木箱に向かってそう言うと木箱から小さい声で「ム〜！」と聞こえた



時透「Aさんってやっぱりお人好しだね」




A「………」




＿＿炭治郎『お前なんかよりも煉獄さんとつぼみさんの方がずっと凄いんだ！！

二人は誰も死なせなかった！！！

戦い抜いた！守り抜いたんだ！

お前の負けだ！！煉獄さんとつぼみさんの勝ちだ！！！』





私はあの時君のこの言葉に少し…ほんの少しだけ救われた

＿＿＿嬉しかったんだ

だからこれはその借りを返すだけだ

君の継子の件を認めた訳でもないし心を開いた訳でもない

それに真菰はこんなことしないでしょ？

だからこれも"真菰の意思"で動いていることだから



A「……勘違いをしてるよ、時透くん

私は彼にあの時の借りを返すだけ

借りっぱなしは嫌だからね」



Aは時透の横を通りすぎる
そしてそのまま奥へと消えていった



時透「ッ………！」



時透はぐっと血が出るんじゃないかっていうくらい拳を握り、悔しそうな表情をしていた

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