桃の束縛 ページ7
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シルク「─っつー事で、俺の先輩がAに惚れちまったんだわ。」
『はあぁ!?』
いつものAが如何に愛らしかったか会議で、シルクが爆弾を投下した。
シルクと俺はAに擦り寄る輩の対処が似てる。
違うのは俺が擦り寄る人間全般を牽制して近寄らせない(それでも駄目なら強硬手段)のに対し、シルクは"邪魔になるなら消す"だけ。
シルク自身はAに友達が居るのは良いし、ファンが居るのも気にしてないらしい。
でも、俺には耐えられない。
今だって、ほら。
3時限目と4時限目の間の休み時間。
シルクの先輩と思われる野郎もとい男がAにデレデレになりながら話し掛けている。
ザカオ「昨日のって…」
『あれじゃない?』
ああ、腹ただしい。
ザカオ「見てて気分良いものじゃないよね。」
『全くだよ。やっぱ無理、行ってくる。』
Aの背後に歩み寄り、肩を組む。
お、その驚いた顔良いね。可愛い。
『ちょっとAー?俺達の事ほっとき過ぎじゃない?』
A「そうだね。ごめん、戻るわ!」
Aは先輩に別れを告げ、先輩はAの連絡先を知りたがっていたけどナチュラルに断られていた。ざまぁみろ。
俺を睨む先輩に挑発的な笑みを浮かべれば、真っ赤になって逃げ出した。
シルク曰く、惚れっぽいし飽きるのが早い。
そんなのに俺達の愛しいAをあげるわけないじゃん。
まあ、どんな聖人君子でもあげないけど。
だって俺達のAな訳だし?
『もー、人気者は良いけどさ、構ってくれないと妬くよ?』
実際妬くなんてもんじゃないけどね。
A「やー、ホントごめん!あの人言っちゃ悪いけどしつこくってさ!」
ザカオ「Aがそんなに言うとか末期じゃん。」
普段から人の悪口を言わないA。
それこそ俺達にも戯れでそういう事を言うような人間でもない。
ちょっと嬉しくなって、Aを抱き締めた。
A「は!?ちょっと!?」
『お詫びのハグ位良いじゃん。』
A「ここ教室!」
ザカオ「じゃあ俺は昼休みにハグしてよ。」
A「良いよ。てゆーかザカオは私にもご褒美だし。」
『それ俺は駄目って事ー?』
A「教室じゃなければ私も嬉しかった。」
『じゃあ昼休みまで残りとっとこ。』
しぶしぶ離れた俺に、残りなんてあんのかってツッコミが入った。
ホントは教室でやんないとここに居る輩に知らせれないのにな。
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レイ(プロフ) - こーゆーのまじで好きです…。やばい。みんなのヤンデレほんとに好き…最高でした…!!!もしも続きがあれば楽しみにしてます!別作も頑張ってください!応援してます! (2020年4月11日 18時) (レス) id: 9045735352 (このIDを非表示/違反報告)
かれん - どんどん怖くなってゆく、、、、、まぁ好きな人に殺されるなら本望かな? (2018年10月27日 17時) (レス) id: 9f2d1964ce (このIDを非表示/違反報告)
Kako(プロフ) - 狂気の歯車は止まらないってわけですね…。 (2018年10月25日 18時) (レス) id: d79f67c83a (このIDを非表示/違反報告)
伊達。(プロフ) - りょうさん» 最後までご閲覧頂きありがとうございました!ラストとの落差すごいなって自分でも思ってたんですけど、楽しんで頂き何よりです! (2018年10月13日 17時) (レス) id: fe0d9e5760 (このIDを非表示/違反報告)
りょう(プロフ) - 完結おめでとうございますー!もう、ヤンデレ具合が最高でした!ラストはちょっとドキドキして...とにかく面白かったです!これからも頑張ってください! (2018年10月13日 11時) (レス) id: 60a3c2e8e3 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:伊達。 | 作成日時:2018年9月16日 14時