手料理 ページ31
文化祭の翌日。
ぺけの両親が同窓会で居なくなるらしく、今日はぺけが私の家でご飯を食べる事になった。
そうしたら、何故か全員来る事になりました。
仕方なくダーマを連れて買い出しに来てます。
『もう面倒臭いからカレーね。異論は認めないからね。』
反論があれば逆エビ固めしてやる、というのが伝わってか、すんなりとカレーに決まった。
ダーマを連れてきたのに特に意味は無い。
強いて言うなら、1番暇そうだったから。
『ダーマ、スープの具どうする?』
ダーマ「ベーコン。」
『りょー。』
カレールーと野菜類が入ったカゴにベーコンを突っ込んで、レジに通す。
重くなったエコバッグを攫うように持ってくれたダーマには礼として自販機でジュースを買ってやったから、まあいいでしょう。
いざ料理をするとなると、モトキとかマサイが手伝ってくれた。
シルクとザカオには絶対キッチンに入らないようにキツく言ってたのが功を奏してか、スムーズにカレーは完成。
盛り付けは皆に任せて、狭いテーブルに8人がぎゅうぎゅうに座る。
狭いって思うけど、暖かさに負けてそのままカレーを食べ始める。
シルク「うめぇ。」
『そりゃカレーなんて失敗する方がおかしいんだよ。』
ンダホがいっぱい食べるからと、大量に作っておいて良かった。
空になった鍋を洗いながら、目の前のリビングでゲームを始めた皆を眺める。
そして思い浮かぶのは、文化祭の時の事。
〔なんか、怖くないですか?〕
私はその言葉を、頭を振って追い払った。
そんな訳ない。こんなに無邪気な皆が怖いなんて、そんな事。
『怖い…。』
え。
私、今、なんて?
静まり返った部屋は、洗い物をする水音とテレビの音だけが支配している。
モトキ「どういう、事?」
『え、あーいや、この前見たホラービデオ思い出しちゃって!あれ、怖かったなーっていうのが漏れちゃったみたい!』
嘘だ。
でも、本音なんて私にも分からない。
きっと、この日常が終わるのが怖い。それだけだろう。
これ以外はない。…多分。おそらく。
216人がお気に入り
この作品を見ている人にオススメ
「ヤンデレ」関連の作品
感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
レイ(プロフ) - こーゆーのまじで好きです…。やばい。みんなのヤンデレほんとに好き…最高でした…!!!もしも続きがあれば楽しみにしてます!別作も頑張ってください!応援してます! (2020年4月11日 18時) (レス) id: 9045735352 (このIDを非表示/違反報告)
かれん - どんどん怖くなってゆく、、、、、まぁ好きな人に殺されるなら本望かな? (2018年10月27日 17時) (レス) id: 9f2d1964ce (このIDを非表示/違反報告)
Kako(プロフ) - 狂気の歯車は止まらないってわけですね…。 (2018年10月25日 18時) (レス) id: d79f67c83a (このIDを非表示/違反報告)
伊達。(プロフ) - りょうさん» 最後までご閲覧頂きありがとうございました!ラストとの落差すごいなって自分でも思ってたんですけど、楽しんで頂き何よりです! (2018年10月13日 17時) (レス) id: fe0d9e5760 (このIDを非表示/違反報告)
りょう(プロフ) - 完結おめでとうございますー!もう、ヤンデレ具合が最高でした!ラストはちょっとドキドキして...とにかく面白かったです!これからも頑張ってください! (2018年10月13日 11時) (レス) id: 60a3c2e8e3 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名:伊達。 | 作成日時:2018年9月16日 14時